こすずめ日記2
食事の記録を書くことからはじめました。 パソコンで書く・描く・教わる日々の覚書・・・
長いお別れ / 小さなおうち / 冬の光
中島京子さんの本、2冊。と、篠田節子さんの本も。

長いおわかれ中島京子 : 著
文芸春秋 : 発行
”少しずつ記憶を失くして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行く”認知症を、アメリカでは『長いお別れ』と言うそうです。
著者の話を≪ラジオ深夜便≫で聞いて、読んでみたくなりました。

フランス文学者のご両親と、お姉さま(フランス在住で、作家さんでもあります)を持つ著者が、認知症のお父さまを見守り、支えられた10年を楽しく振り返りながらの小説です。認知症の高齢者介護と聞いただけで感じる、じめっとした雰囲気はまるでありません。
それどころか、とても暖かく楽しくさえありました。

   そして、
   小説はこう書くのね、と個人的には莫大な収穫を得た気分です。
   著者の、あの実体験が…フムフムでした。

   十年ほど前から認知症を患っている東昇平は、妻・曜子とふたり暮らし。
   かつて中学の校長や公立図書館の館長をつとめ、先生と呼ばれないと返事をしない矜持の持ち主。
   3人の娘たちは、在米の長女・結婚して別居の次女・独身の3女がいる設定で描かれています。

   あれは、
   私がまだ40歳になる僅かばかり前の遠い過去のこと。
   小さな新聞の”短編小説募集”に応募したことがあって、、、入賞してしまいました。(エヘ!)

   勢いついて?、雑誌(マダムだったかな?)の公募企画にも3~4編応募した古い思い出があります。
   当時好きだった、阿刀田高氏が選者だったからでした。

   その時の私は、実体験ではないものの人の話を少しだけ膨らませて書いていました。
   そこが素人だったのですね。今更知ってどうする?ですが。

    内容紹介では、
     帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。
     妻の名前を言えなくても、顔を見れば、安心しきった顔をする――。
     認知症の父と家族のあたたかくて、切ない十年の日々。




小さいおうち中島京子 : 著
文春文庫 : 発行
「長いお別れ」を読みたいと言い出したのは夫でした。
どこに売っているかなぁ~と言うので、amazon で買いますね、と安請け合いしました。
ところが、これ一冊では送料がかかってしまう・・・
直木賞を受賞された当時の文春で、始めの部分しか読んでいなかった「小さいおうち」の文庫本を見つけて買ったものです。

これが、又とても良かった。
第143回直木賞受賞作品。それだけのことはあると個人的に絶賛。


   昭和初期の話です。
   東北の片田舎からやってきたタキは、赤い屋根のモダンな家の若く美しい時子奥様のご家庭に女中奉公します。
   平穏な日々に密かな“恋愛事件”の気配が漂い、戦争も始まって…。
   晩年のタキが過去の記憶を綴ったノートが思いがけない展開になって、最終章にいたります。

   戦前の昭和時代の様子が、街や、当時の生活、料理の献立や着物などていねいに描かれています。
   運びも自然な展開で、ほっこリとした気分で読み進めました。


ちいさいおうち
ちいさいおうち
バージニア・リー・バートン (著, イラスト), 石井 桃子 (翻訳)
この本も大切な役割で登場しました。


   中島京子さんの作品、もう少し読んでみたいと思います。
    何が魅力的かと言うと、柔らかで穏やかな優しさに満ちている内容と文体。
   そして、終わり方の巧みさです。







冬の光篠田 節子 : 著
文藝春秋 : 発行

写真と刃物研ぎが趣味の富岡康宏、妻美枝子、二人の娘敦子、碧(みどり)
康宏の学生時代からの「友人」でフランス文学者の笹岡紘子、フランス文学者を夫に持つ謎のお遍路さん、秋宮梨緒が登場人物。

この著者も好きです。
達者でわかりやすい文章が心地よい方です。
今日は、カバーと帯の説明を移し書きにするだけにします。


   内容(カバー裏から)
   四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。
   死の間際、父の胸に去来したのは、二十年間、愛し続けた女性のことか、それとも?足跡を辿った次女が見た冬の光とは―

   こちらは、帯から。
   帰宅途中のフェリーから富岡康宏は転落死した。
   事故か自殺か!?
   貴重な休暇を使って、父の最後の足跡を辿ってこんなところまでやってきてみれば、父は女と同行二人で札所巡りをしていた
   父も最低だが、自分の愚かさにも腹が立つ。
   それでも何かがひっかかる。


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銀の猫 / 夏の果て / ローカル線で行こう / ミッション建国
ようやく、読みたかった本を読むことが出来ました。

ブロ友さんのご紹介だったり、
広告や書評を見てだったり、興味をそそられる本にたくさん出会いますが、
諸般の事情で、それを手に入れて読むにはなかなか至らないの。


本



昨日、幸いにも本屋さんで見つけて…一気読みしたのは、≪銀の猫(朝井まかて)≫。


銀の猫    
    皺がよる、ほくろができる、背はちじむ、頭は禿げる、毛は白くなる、手はふるう、足はよろつく、
    歯は抜ける、耳は聞こえず目はうとくなる。
    身におうは頭巾えり巻き、杖、眼鏡、たんぽ温石、しびん孫の手。
    くどくなる気みじかになる、愚痴になる。
    心はひがむ、身は古くなる、聞きたがる。死にともながる、淋しがる、出しゃばりたがる、世話をしたがる
    又してもおなじ咄に、子をほめる、達者自慢に、人はいやがる。



    タイトルの≪銀の猫≫は、お咲が心を通わせ介抱をした舅から離縁のきわの餞別の品。
    お咲の介抱を受けながら、舅は↑の言葉を節をつけながら歌っていた…まぁ~~今も、その通り!


  妾奉公を繰り返す、すべてにだらしない母親の所為から大きな借金とともに婚家を離縁されたお咲。
  その母親はお咲の元に転がり込み、相変らずの節操のない暮らしで、借金の返済もままならない。

  お咲は、年寄りの介護をする「介抱人」をしている。
  お金の為に、、、母親からみの借金返済の為に、、、だが、誠心誠意働くお咲は引っぱりだこに。以後省略。。。

  とてもいい本でした。
  初めての 朝井まかて さん、虜になっています。
 
  背景は江戸時代ですが、当時は長生きの時代っだたらしい。豊かな隠居生活を『老い光り』と言ったことは知りませんでした。
  親の介抱は家長が行うものだっらしいとか、今のヘルパーに当たる介抱人がいたことも。

  納得できたのは、食べ物や水を受け付けなくなったらもうお迎えが来ていると諦める、という咲の意見。
  この本を教えて下さったnohohonさんに感謝します。



 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下、最近読んだ本、データベースなどの貼り付けだけです。






  夏の果て
  岡 泰道 : 著
  小学館 : 発行

  元電通トップクリエーター鮮烈な自伝的小説

  電通時代にJR東日本『その先の日本へ』などのCMを制作し世界各国の賞を獲得。
  その後、独立して日本初のクリエーティブエージェンシーTUGBOAT(タグボート)を設立したトップCMクリエー
  ターとして知られる岡康道氏が初めて書き下ろした鮮烈な自伝的小説。
  CM制作会社を経営している主人公は、幼少期に父親に連れられ佐賀県から上京。
  東京オリンピックに沸く池袋に育った。実業家の父親の事業も成功していたかに見えていたが、19歳のときに父親が5億円の
  負債を残し失踪してしまう。苦学しながら大学を卒業し、バブルまっただ中の大手広告代理店に就職する。
  百鬼夜行の業界を生き抜いていく主人公。仕事は成功し賞も多数獲得。
  しかしその裏に暗くまとわりつくのが父親の影だった……。
  「公害だ」「はい?」「公に対する害です」「もしかして、僕のことですか」「キミのことなど知らない。キミが作ったCMは公害だ、
  と言っているんだ」(本文より)
  失踪した父親に翻弄される青年の人生を縦軸に、生々しいCM制作現場での戦いを横軸に描いた本格長編小説。
  「圧倒的な主人公の人間力に引き込まれ、一気読みでした」ほか書店員さん絶賛!




ローカル線で行こう
  真保裕一 : 著
  講談社 : 発行

  ベストセラー『デパートへ行こう!』に続く、感涙必死の再生物語、第2弾!

  県下最大のお荷物といわれる赤字ローカル線、もりはら鉄道は、廃線の瀬戸際に立たされていた。
  再生を図るため、前社長が白羽の矢を立てたのは……なんと新幹線のカリスマ・アテンダント。篠宮亜佐美。三十一歳、独身。
  「この鉄道の経営は、素人以下です」「お金がないなら、智恵を出すのよ!」
  県庁から送り込まれた鵜沢哲夫以下、もり鉄社員は戸惑うばかり。
  しかし、亜佐美は社長に就任するや、規格外のアイデアを連発し、鉄道と沿線の町はにわかに活気づいていく。
  一方、時を同じくして、列車妨害、駅の放火、台風による崖崩れと、数々の事件が亜佐美たちを襲う。
  そんな中、社員すべての希望をかけた「もり鉄フェスティバル」の日がやってくるが……。
  赤字鉄道の再生は? 寂れた沿線の町おこしは? そして、不穏な事件の真相は? もり鉄に明日はあるのか?

  読めば元気の出てくる、痛快鉄道再生ストーリー!!



 ミッション建国
  楡周平 : 著
  産経新聞出版 : 発行

  内容(「BOOK」データベースより)
  2020年東京オリンピック後、このまま人口が減れば日本は破綻してしまう!33歳にして与党青年局長とな
  った甲斐孝輔は、少子化対策こそ国を救うと考えた。
  子育て特区や子育て後の社会進出支援などの勉強会を立ち上げたが、党内の重鎮から圧力がかかる。
  まずは東京から変えようと考えた甲斐は、都知事へ政策を提案した。
  だが知事から反発され、都知事選立候補の決意を固めるが―。今後の日本があるべき姿を示す、政策提言小説。

  少子化対策の遅れこそが日本の問題の根源との見立てで、それが惹起する高齢化問題、財政問題、格差問題、憲法問題
  などに切り込んでゆくその論法は説得力が高く、なまじの経済学者や政治学者のレベルを超えている。
  企業の経営の根幹に詳しい著者ならではの視点が光る。
  実効性を担保するために、国ではなくまず東京からその改革を広げ日本全体に波及することで日本破産後の国のあり方
  再構築手順まで言及している。
  国家破産は今や日本のみならず、中国、米国、ヨーロッパでも起こる可能性が高まっている。
  シルバー民主主義に流されない長期的な国家ビジョンに基づく提言は本当に素晴らしい。


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溜まってしまった本…2
ここ3カ月半くらいの間に読んだ本。
今日も、個人的な感想は無いまま…BOOKデータの引き写しです。


 順不同で。

黙示  真山仁 : 著
  新潮社 : 発行
  農薬散布中のラジコンヘリが小学生の集団に墜落した!撤き散らされる薬剤、痙攣する子供、散乱するミ  ツバチの死骸。
  若手養蜂家、農薬の開発責任者、農水省の女性キャリア、それぞれの戦いが始まる。この国の農業に、  起死回生の道はあるのか?農薬は「悪」なのか?米国企業の密かな戦略、中国の挑発、仕組まれた罠。
  待ち受けるのは絶望か希望か。「沈黙」の果てに示される未来は―。


茗荷谷の猫

  木内昇 : 著
  平凡社 : 発行
  巣鴨染井の植木職人、品川のイモリ黒焼屋、池袋の戦災孤児……。幕末から昭和の東京を舞台に、百   年の時空を超えて人生の夢や挫折が切なく交錯する。注目の女性時代作家による待望の連作長編。



砂の王宮  楡周平 : 著
  集英社 : 発行
  戦後、神戸三宮の闇市で薬屋を営んでいた塙太吉は、進駐軍の将校相手に御用聞きをしている深町信  介と出会う。薬を大量に売り捌くという深町の提案に乗った塙は、膨大な儲けを手にする。
  昭和32年、門真にスーパーマーケット「誠実屋」を開業。その後、格安の牛肉を店頭に並べることに成功  し、業績は劇的に向上した。
  東京への進出計画も順調に進むが、不動産王・久島栄太郎に弱みを握られ、さらに意図せず深町の死                 に関わってしまい、塙は絶体絶命の危機に陥る。

放課後はミステリーとともに
  東川篤哉 : 著
  実業の日本社 : 発行
  霧ケ峰涼が通う鯉ケ窪学園高校にはなぜか事件が多い。校舎から消えた泥棒、クラスメートと毒入り珈  琲一族との関わり、校外学習のUFO騒動、密室状態の屋上から転落した女子…etc.それらの謎を解くは  ずの涼だが、ギャグが冴えるばかりで推理はなぜか発展途上。解決へ導くのは探偵部副部長なのか、   それとも意外なあの人か?ユーモア学園推理の結末は?


薄暮
  篠田節子 : 著
  日本経済新聞出版社 : 発行
  亡き画家は、夫である以前に彼女にとっての神なのかもしれない。
  田園を美しく輝かせる一瞬の光が、雪国に厳しい冬の訪れを告げる―。封印されていた一枚の絵が脚光  を浴びた時、「閉じられた天才画家」は妻の元を離れ、郷土の人々の欲望と疑心がうごめき始める。
  著者の新境地を示す傑作長編。



誘拐児  翔田寛 : 著
  講談社文庫 : 発行
  終戦翌年の昭和21年夏、実業家の子息で、5歳になる男の子が東京・成城の自宅前から誘拐された。
  やがて、犯人から脅迫状が届く。「使い古しの新圓で百萬圓を用意しろ。場所は有樂町カストリ横丁」。
  警察は犯人逮捕に全力をあげ、屈強な刑事たちが闇市を張り込むが、誘拐犯はその目前で身代金を奪  ったうえ、子どもを連れて逃げてしまった  。あれから15年、手がかりは何もなく、迷宮入りしたかに見   えた。しかし、とある殺人事件をきっかけに、再び児童誘拐事件が動き出した!


許さざる者
  笹本稜平 : 著
  幻冬舎 : 発行
  フリーライター深沢章人の兄が自殺して六年後、彼のもとをひとりの弁護士が訪れる。
  その時初めて章人は、兄が死の三日前に結婚していたことと、多額の保険金がかけられていたことを知  る。
  その死に不審を覚えた章人は、兄の死ぬ直前の足取りを辿り、「母の死の真相を調べる」という兄の遺志                を継ぐため故郷へと向かう。そこで彼が掘り起こしてしまったものとは…。話題作『越境捜査』の著者が                 描く、慟哭の物語。


闇から届く命
  藤岡陽子 : 著
  実業の日本社 : 発行
  都内の産婦人科病院に勤める有田美歩は、助産師になって六年目。
  勤務先にはやや問題があるものの、有能な先輩や同僚に恵まれ、充実した日々を送る。
  ある日、新生児室から一人の男児が消え…。使命感に燃える助産師たちが生まれくる命のために奔走   する!



空白  松本哲也 : 著
  幻冬舎 : 発行
  僕の記憶には、つらすぎて悲しすぎて、思い出すことのできない「空白」がある。父はヤクザ、母は覚醒剤  中毒だった。預けられた祖父母の家は衣食もままならないほど貧しく、いとこから虐待を受けた。同級生  からはいじめられ、大人たちからは蔑まれ、非行行為を繰り返した僕は、傷害事件を起こし鑑別所へ送ら  れる。求めても裏切られ、愛しても傷つけられる。「僕の生きる意味はあるのだろうか?」たとえようもない苦  しみの中、心の拠りどころになったのは、音楽への情熱と母への想い。その母が死んでしまった今、僕は               、この「空白」を埋めるために歌いつづけていかなければならない。壮絶な人生を歩んできたシンガーソングライターによる感動の告白記。



転生  
  篠田節子 : 著
  講談社文庫 : 発行
  謎の死から十数年、チベット・タシルンポ寺院霊塔で、突如金色のミイラ、パンチェンラマ十世が甦った。
  中国政府に虐げられたチベット人民は救いを求めるが、肝心のラマは食べ物と女にうつつを抜かし、か  つての高僧とは別人のよう。寺院の小僧・ロプサンは、何の因果かラマのインド亡命という危険な旅に付  き合うはめになって…。



無名  
  沢木耕太郎 : 著
  幻冬舎 : 発行
  一日一合の酒と一冊の本があれば、それが最高の贅沢。そんな父が、夏の終わりに脳の出血により入院  した。混濁してゆく意識、肺炎の併発、その後在宅看護に切り替えたのはもう秋も深まる頃だった。
  秋の静けさの中に消えてゆこうとする父。無数の記憶によって甦らせようとする私。
  父と過ごした最後の日々…。自らの父の死を正面から見据えた、沢木文学の到達点。



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溜まってしまった本…1


今日は、安堵の気持ちです。
そして、かなり疲れました。

昨日の友人ですが、退院の日が決まって術後9日目の4日になった。頭痛が軽くなったと連絡がありました。
「遠いし、予定もあるでしょうから来なくていいよ」って…”待っているわ”に聞こえてしまう私。

リクエストのあったお土産を持って出かけました。
元気そうでしたが、来月に予定していたもう一方の膝の手術は無期延期にするそうです。
それほど辛かったのね。


それにしても、遠かった~
バスは遅れる…タクシーも通らない…往復5時間で、滞在30分は老体に厳しかったなぁ~(苦笑)

うふふ。内緒で愚痴ってしまった。

******************************




  さて、最近本の読後感を書かなくなってしまいました。
  記憶のためには書いておきたいのですが、エネルギー不足。
  感想などを纏めるより次が読みたい、誘惑に負けています。

  とりあえず読んだ本の一部をUPします。感想ではなく、BOOKデータベースの引き写しにします。
  あ行の著者、7冊です。

東京プリズン   赤坂真理 : 著
   河井書房新社:発行
   戦争は忘れても、戦後は終らない……16歳のマリが挑んだ現代の“東京裁判"を描き、朝日、毎日、産   経各紙で、文学史的事件と話題騒然! 著者9年ぶりとなる感動の超大作。
   出版時には大変話題になり、いくつかの賞を受賞した。

  


  姫椿
  浅田 次郎  : 著
  文芸春秋 : 発行
  飼い猫が死んでしまったOL、経営に行き詰まり、死に場所を探す社長、三十年前に別れた恋人への絶ち  難い思いを心に秘めた男、妻に先立たれ、思い出の競馬場に通う大学助教授…。凍てついた心を抱えな  がら日々を暮す人々に、冬の日溜りにも似た微かなぬくもりが、舞い降りる。魂を揺さぶる全八篇の短篇  集。 「不幸の分だけ、ちゃんと幸せになれるよ。ほんとだよ。」は、帯。


  降霊会の夜 浅田 次郎  : 著
  朝日新聞出版 : 発行
  前半のキヨちゃんの話と、
  後半、死者と生者が語り合う禁忌に魅入られた男が見たものとは…。
  二つの話で出来ている。




  無伴奏
  太田忠司 : 著 
  東京創元社 : 発行
  父は眠っていた。私の記憶にある父の顔ではなかった。痩せ細り、肌はかさついている。髪は乱雑に刈ら  れ髭もまばらに剃られていた。口をわずかに開き、寝息を立てていた。職業柄、見慣れている姿のはずだ  った。毎日同じような老人を何人も相手にし、世話をしているのだから。なのに今、私はひどく動揺してい  た──。父危篤の急報を受け、二十数年ぶりに実家に戻った阿南は、予想もしなかった両親の謎に直面  することになる。十三年ぶりに描かれた阿南シリーズの新作にして、現時点における著者の最高傑作。

おとこ坂おんな坂
  阿刀田 高  : 著
  毎日新聞社 : 発行
  失踪した憧れの人を追って、男は礼文島に渡った。想う人が見たものを見つめて、さらにその人を想う「あ  つもり草」。
  人生に迷った女が、ふと誘われて出かけた遠野、花巻で、土地の人とのふれあいの中に未来を見出す  ──「生まれ変わり」。「男は生き急ぐが女はゆっくり」と言ったのに先立った、妻の面影を追う「あやかしの町」な  ど、人生のおとこ坂とおんな坂を綴って心にしみいる12編。

  おバカさん
  遠藤周作 : 著
  P+D BOOKS 小学館 : 発行
  ある日、銀行員隆盛、その妹巴絵の前に風の如く姿を現わしたフランス人、ガストン・ボナパルト。
  ナポレオンの末裔と称する見事に馬面の青年は、臆病で、お人好し。曲がったことはしないが、行く先々  に珍事をまき起こしていく。
  その一方で彼は人々の心を温かい光で満たしていくのである。「おバカさん」に出会ったら、人は優しさに  満たされていく。


  マリアビートル
  井坂幸太郎 : 著
  角川書店 : 発行
  幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中 学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利き二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な  殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。
  小説は、ついにここまでやってきた。
  映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテイメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!

              これ、私の、読み始めたら最後までとにかく読むに反しました。
              挫折!投げ出しました。




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政と源
政と源1政と源3  
   三浦しをん : 著
   集英社 : 発行

   好きな作家さん、久し振りのしをんさんです。
   この方の物は、どれも好きです。
   気張らない登場人物にホッとします。

   ただ、
   この装丁(特にカバー)は好きになれません。
   非常に凝っているのですが、どこが嫌なのかなぁ
   青海波は、色が落ち着かない…
   ですが、紙質とか造りは大好きです。




   つまみ簪職人のやんちゃな源(源二郎)は、不思議な魅力で周囲の人々の人気者。
   僅かに残る頭髪を、赤く染めたり青く染めたり、虹色にしてしまう個性的な一面を持つ性格。
   ヤンキー上がりの徹平が弟子入りし、徹平の恋人:年上で人気美容師のマミも出入りして…
   この二人の存在が良いアクセントになっています。
 
   真面目さは取り柄でも、融通の利かない、面白みに欠けるもと銀行員の政(国政)。
   見合結婚した妻は理由も言わずに娘の家へと行ったきり戻る気配はない。  
政と源2
   
   性格も生き方もまるで違う二人は、生まれたときからの近所づきあいが続いている。
   老いても、嫉妬、寂しさ、怒りは無くならないし、
   むしろ強くなるかも知れない感情の動き、はいつもながら上手だな。
   それでもしょっちゅう会っている二人。

   端折った言い方ですが、家族の存在だけが人の幸せを決めるわけじゃない。
    その時々を支え合える人間関係の繋がりがあれば、そのほうがいいかも知れない。

   装丁に文句をつけただけでなく、
   文からのイメージと違和感が拭えないイラスト=こんな風な画⇒=が、邪魔です。
   私の国政さん・源二郎さんは全く違う人物像ですもの。


   
≪つまみ簪≫をおまけにどうぞ。

  政と源つまみ


   


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罪の声・・・その他5冊
罪の声

罪の声塩田武士 : 著
講談社 : 発行

「ラジオ深夜便」の≪著者に聞きたい本の壺≫と言うコーナーがあります。
暫く前に、それを聞いて興味がわきました。
読みたいと思ったのは、あの、グリコ森永事件がテーマだったから。
でも、起きてからはすっかり忘れていました。
お正月のアンコール放送で思い出し、忘れないうちにamazonで手に入れました。


↓うろ覚えの記憶で、著者とインビュー者の会話の一部は
1984年(昭和59年)に関西で起き、未解決事件として知られる、実際にあった有名な事件に巻き込まれてしまった「二人の子供」のその後に焦点を当てたフィクション。
ノンフィクションとはいえ、時代背景は出来るだけ正しく丁寧に拾いました。
だったかな?

この事件と3億円事件は、”小説より奇なり”な印象深い事件です。
脅迫電話に幼い子供の声があったこと、キツネ目の男の似顔絵は多分忘れられないとおもうのですが、その子供が、偶然見つけた録音テープで自分の声に驚くところから物語は始まります。

著者の塩田さんは、構想と取材に15年かけられたそうです。
その間、最も気がかりだったことは、同じ着想で別人が作品を書かれることだったそうです。

フィクションなので、ギン満事件と名前を変えてありました。
内容とは別に、このネーミングが読書の流れを悪くしています。(私だけかも)

著者による犯人像も面白かったし、
そう言えば、とあの頃を思い出す懐かしさも良かったです。
講談社のサイトで、内容がわかります。 ⇒ こちら ⇒ 




うさぎ蔵書印赤hoseiウサギ蔵書イン2うさぎ蔵書印赤hosei




その他、年末から昨日までの1か月余りに読んだ本です。
何かと億劫になってきていて、以前のように読後の記事が書けなくなってきました。

昨年も、相変らずかなりの冊数は読んだのですが実はほとんど覚えていません。
やはり、わずかでも記録に残しておく方がいいかなぁ~と、
装丁写真とBOOKデータベースなどの写し書きなど、簡単に載せておきます。

ツリーハウス
ツリーハウス角田光代 : 著
文芸春秋社 : 発行

内容紹介です。
謎多き祖父の戸籍──祖母の予期せぬ“帰郷”から隠された過去への旅が始まった。満州、そして新宿。熱く胸に迫る翡翠飯店三代記。第22回伊藤整文学賞。
満州から引き揚げてきた祖父と祖母から始まった根無し草一族。新宿のさびれた中華店「翡翠飯店」の三代にわたる物語。
              大人物も大悪人もいない。ただ、流されて生きている。だけどここには日本という国のすべてが書かれている
              大戦、満州引き揚げ、戦後、学生運動、浅間山荘事件、マンガ文化、バブル、コギャル、オウム真理教…
              よくもこれだけこのボリュームに自然に盛り込めたものだ。角田光代はどえらい作家になった。大傑作だ。


角田光代さんは、好きな作家さんです。
読み応え、しっかりありました。
逃げたことを自分でわかっていれば、そう悪いことじゃない。闘うばっかりがえらいんじゃないと言う祖父の言葉、いいなぁ~。


うさぎ蔵書印赤hosei



彷徨い人
彷徨い人天野節子 : 著
幻冬社 : 発行

高級住宅地で起きたひき逃げ事件、そして旅行先で起きた失踪事件。全く別の場所と時間で起きた2つの事件のつながりが、二人の刑事によって明かされる。 なぜ、母親想いの人間が、人を殺めたのかーー。その犯罪の裏に隠された悲痛な犯人の動機とは?(「BOOK」データベースより)

接点が見えない二つの事件・・・高級住宅街でのひき逃げと妻の失踪。
大切な人を守りたいと、願う男。人生をやり直したいと、悔む女。
そんな二人が出会いで、運命の歯車が狂い始めた。
認知症、介護、不倫、殺人が、物語にうまく取り入れられて、読みやすく、そして考えさせられました。

認知症を患っている母親の日記が、大きなキィになっていました。


うさぎ蔵書印赤hosei



1千兆円の身代金
1千兆円の身代金八木圭一 : 著
宝島社 : 発行

内容紹介。
第12回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞2作品のうち1作。本作は、前代未聞の身代金を要求する、史上最凶の誘拐劇です! 若者へ負担を押しつける日本の政治や、財政赤字への不満・不安をブログで訴える平岡ナオト。彼のもとに保育士や大学生らが集まり、ある計画がスタートする。やがて、元首相の孫にあたる小学生が誘拐される事件が発生。犯人「革命係」からの要求は、財政赤字の見直し、もしくは一千兆円の身代金だった! 政府、マスコミ、国を巻き込んだ事件の行方は…

元国会議員の孫が誘拐される。
犯人グループは、現在の日本の借金と同額の身代金を要求してくる。
『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品らしいのですが、その価値がよくわかりませんでした。
登場人物の差別化がはっきりしていなくて、個性がわからない事で、すべてがだらだらとメリハリのない小説に感じました。



うさぎ蔵書印赤hosei



マスカレードホテル & マスカレートイブ
マスカレードホテル.イブ
東野圭吾 : 著
集英社文庫 : 発行
【マスカレードホテル】の「BOOK」データベースより
都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ。


新田は、 連続殺人事件で次の犯行場所として特定されたコルテシア東京に、フロントクラークとして潜入捜査を開始する。
当初はホテルマンに扮することに不満を露わに、ホテルの教育係の尚美とはお互いに行き違うことも多かったが、
接客のプロとしての姿勢を美しく貫く尚美に信頼しはじめ・・・
「正体を悟られずに、ホテルマンとして自然に振る舞う」という役割を完璧にこなせるようになるほどに成長していった。

【イブ】
↑のマスカレードホテルより5年ほど前の時点では、捜査一課に配属されて間もない新人刑事だった新田が、
ホテル・コルテシア東京のフロントクラーク山岸尚美と『マスカレード・ホテル』で二人が出会う前の、大学教授殺人事件の真相を解明する話などがわかりますが、こちらは全く無駄な作品と思います。
東野圭吾さんだから、売れる本でしょうか。

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帰らざる故国(かえらざるくに)
返らざる故国上 全く知りませんでしたが、
同窓生の作家さんです。
夫が、偶々見つけて買ってきてくれました。

牧南 恭子 : 著
双葉社  : 発行 (1998)
中国・瀋陽市生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業。著書に「爪先」など、がプロフィール。


 私も、中国生まれでして、このプロフィールに親近感たっぷり~
 多分年齢も近いはずと検索しましたら、生まれは1年違い。
 同期!?か1年違いですが、ペンネームだけでは手掛かりなしよね (ノ_<)

 でも、少なくとも同級生ではないな。と、
 同窓会の役員を長くしている別のクラスの友人に尋ねても、知らないなぁ~って。

 時代物をかなり書いていらっしゃるようで、もしかして有名作家さん?
 そうでなくても、同窓会紙への原稿や、同窓会での講演などお願いしてもいいわね、なんて。

 そんな次第で、目下出版社に問い合わせ中。
 知っている人だったら、ちょっと嬉しい (*^_^*)


 内容、「BOOK」データベースのままですが、
 北陸・福井出身の祖父は奉天会戦に出征。日露戦争後、満州で馬賊となり事業を起こした。父親は その事業を継いで奉天の成功した実業家となる。一人娘のルイは、上品な亡き母とは比較にならぬ 父親の後妻、妖艶な苑子と“女の争い”を演じる。そして激しい行動力で、関東軍の敗色濃いノモン ハンへ恋人を追って行くが、その恋人とはなんと…。旧満州全盛期。自由奔放に生きる“炎の娘”ル イ。日本人社会に繰り広げられる愛欲の葛藤。壮大なドラマは『風と共に去りぬ』に迫る。

 三方面から怒涛のように侵攻したソ連軍によって“偽国”満州は崩壊した。若き戦争未亡人となった ルイは、気力を喪失した男達に代わって家長の役割を負った。日本人同士の醜い争い、中国人、朝 鮮人の冷たい視線、激しい抗日暴動の中で、今日食うためにどう金を稼ぐか、必死の日々が続い  た。その渦中、あれほど憎んだ苑子が実は...。“偽国”満州の崩壊。敗戦の地獄図。歴史に翻弄され る女達をささえ、若く美しい主人公ルイは、渾身のパワーを振り絞って生き抜く。


 歴史が全く苦手な私には、正直しっかりは読めませんでしたが、
 小説としてはとても面白く読みました。
 戦争の細かい事実を飛ばし読みすれば、登場人物の設定や話の筋に、ブレがないからでしょう。

 それにしても、この方や私が生まれ、幼少の数年を過ごした当時の満州の様子と戦時体制が詳しく 書かれています。
 大変な資料を読み、消化されての描写を思うとその能力に圧倒されました。
 実際にはこの方も私も中国でしたが、大陸ということで相似していますものね。

 これまで、異世界の方と思って居たこのような歴史に基づいた純文学の作家さんが、身近なところにいらした感慨にふけってしまいました。



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神様の裏の顔 
神様の裏の顔
藤崎 翔  : 著
角川書店 : 発行

第34回横溝正史ミステリ大賞受賞作品。
新しい素材ではありませんが、面白かったです。一気読み^^

どこまでも真摯で親切で、みんなに慕われていた坪井先生が亡くなった。
享年六十八。
通夜では、大勢の参列者が本当に悲しみの涙を流した。



  そのあと、
  通夜ぶるまいに集まった人々が、故人を偲ぶそれぞれの話や告白から、
  先生がもしかしてとんでもない犯罪者であったという疑惑が持ち上がり・・・
  二転三転の結果の結末は、もう少し丁寧に書いてほしかった。

  登場人物7人による一人称の視点で描かれています。
  これは、面白い手法ですが人が代わるたびに、話が前に戻って繰り返しから始まるのは鬱陶しいかな。

  ひとりの人物に対する評価が二転三転する展開は、疑心暗鬼が生まれた状態。
  物の二面性をどちらからとらえるか、良くとらえるか、悪くとらえるか、怖さに繋がります。

  内容紹介、
  角川書店のHPで、面白いものを見つけました。これ、わかり易い。

     


  7人の登場人物は、↓

   ①坪井の娘、晴美 : 喪主
   ➁晴美の妹、友美 : 父親=坪井と不仲だった。
   ③ゴリラに似の初老の男、根岸 : 後輩教師で坪井と仲が悪かった。
   ④高校時代晴美に憧れた、斎木 : 坪井の教え子で根岸を憎んでいる。
   ⑤ご近所の、広子 :坪井家の隣に住む、太った老婆、 認知賞のある夫を事故で失った。
   ⑥コギャル(?)の、茉希 : 坪井を慕う、不登校の過去もあるが、坪井の所有するアパートに住む。
   ⑦お笑い芸人の、寺島 : 坪井所有のアパートの住人。




  著者は、「元お笑い芸人」だそうですが、全く知りません。
  そのはずです。彼はTVには一度だけしか出なかったそうですから。



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看守眼
先日の「輝く日の宮」は相当手こずったので、
軽いものを3冊一気読みしました。
取りあえず1冊目です。


看守眼

横山秀夫 : 著
新潮社 : 発行

6つの短編集です。

表題の≪看守眼≫
刑事にはわからなくても、おれにはわかるんだよ――
いつか刑事になる日を夢見ながら、留置管理係として過ごした近藤。
その彼が、証拠不十分で釈放された男を追う。
マスコミを賑わした「死体なき殺人」の真相を見抜いたのは、長年培った『看守の勘』だった・・・(帯から)


  ≪自伝≫
   自叙伝執筆を請け負ったライター、只野正幸。
   TVワイドドショウのスタッフであったが、仕事を失った・・・フリーと言う弱い立場だったから。
   そんな時に舞い込んだ、自伝出版の依頼だったが、依頼主の殺人の過去を知ってしまう。それがもとで続く、不幸!

  ≪口癖≫
   家裁調停委員を務める主婦の、口癖があまりにもとんでもない過去手と繋がる。
   12~3年前の7月、高校2年の娘の不登校が始まって、
   原因は同級生の女の子とわかるが、理由については固く口を閉ざして語らない。
   その、娘の敵とも思える女性の離婚調停員となった主婦が・・・
   とんでもない結末になった。

  ≪午前5時の侵入者≫
   県警ホームページを管理する警部。
   新聞少年だった過去の習慣で起床は午前5時、その後、メールとホームページのチェックが今の習慣になっている。
   その朝・・・HPは、真っ黒な画面にの横文字は、フランス語らしい。
   サーバーから、クラッカーの侵入は午前5時とわかり、それ以後のアクセス者数は4人と判明。
   さて、どうする?

  ≪静かな家≫
   地方紙整理部に身を置く元記者。
   16年の外勤記者の後、今は地域版の編集がしごと。
   うっかり載せた、終わってしまった展覧会の告示・・・・殺人事件に繋がり犯行を疑われる。
   新聞社内部は知らないけれど、そうなんだ^^な、話。

  ≪秘書室の男≫
   県知事の知恵袋を自任する秘書。
   これ、ものすごく納得できます。「同じ思いをしなきゃわからないものなー」という言葉。
   悪気は全くない、誠心誠意のつもりでもね。
   あなたじゃなくて、私の話かもしれない。ちょっと、考えさせられた話でした。


  どれも、普通に暮らしている人々がある時に巻き込まれるトラブルです。
  横山秀夫さん、うまいなぁ~と、ひたすら感じました。


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輝く日の宮
輝く日の宮丸谷才一 : 著
講談社 : 発行
⇐ 装画装丁、いいなぁ~と思ったら和田誠サンでした。

女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。は、内容紹介のコピーです。

『源氏物語』にあったかも知れない「輝く日の宮」の謎をめぐって展開する小説です。
これについては多くの説があるようですが、著者の知識は深すぎて・・・私にはついていかれない。



    全体は7つの章(0~7)から成っていて、杉安佐子が中学時代に書いた短編小説が 0 でプロローグ。
   1~7は、
   語り手として作者の登場、日本の年代記、シンポジウムの形式と、コロコロ変わる。
   馴れるまでが、落ち着かなくて読みにくい。
   でも、この、説明が難しい話を分かりやすく(それでもわかり難い)書くにはこの方法が最適かもしれません。


   主人公の一人、杉安佐子は、芭蕉の「奥の細道」を書くに至った理由を明かす研究が本当は専門分野。
   怨霊とのつながりなど、学術的な話も盛りだくさんに、出てきます。

   一言であっさり言ってしまうと・・・小説と言うより、論文っぽい。
   脳みその少ない古すずめには難解でした。


  ただ、読み始めたら読み終える、と決めているので頑張りました。

  面白いと思われる方もたくさんいらっしゃるでしょうが・・・

  源氏物語、読み直さないといけないなぁ~




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舶来屋 / ランウェイ

ブログに使えないか?アイコン1
・・・ちょっと寄り道・・・

初めての作家さんの本、2冊。
米国系銀行や証券会社で、債券ディーラーや大手金融法人を担当する外国債券セールスなどの経験から
経済番組へのご出演が多い方。
ここにも才色兼備な方が、と思う美女さん・・・

ペンネーム:真音 の由来は証券取引の用語。
買い=Main(マイン)
売り=Yours(ユアーズ)からだそうです。


★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★


舶来屋
幸田真音 : 著
新潮社 : 発行

東京銀座に本店のある【サンモトヤマ】
その創業者、茂登山長市郎氏をモデルとした小説でした。ほぼ実話でしょう。
闇市から出発し、エルメス、グッチ、セリーヌ、エトロ……数々の一流品を日本に紹介した茂登山氏の成功は、

戦時中(1941年)、出征先の天津で出会い、魅了された西洋の一流品、
天才写真家で報道写真家:名取洋之助や、電通の4代目社長;吉田秀雄などとの出会いなど、
運を強運に変える直感とくじけない努力の賜物でした。



  茂登山氏のモットーで口癖・・・
  「運は天が授けてくれるけど、縁は自分で育てるもの」
  「人生もお月様と同じ。満ちたら欠ける。欠けたらまた満ちる」
  いい話があちこちに出てきます。

  この本で一番印象的だったのは、昭和16年の中国*天津の様子でした。
  私は、そのころ天津で生まれ3歳まで育ったのです。
  その天津租界がとてもモダンでヨーロッパの一流品に囲まれた贅沢な街だったとは!
  埃っぽい街で生まれ、育ったとばかり思っていましたが、ちょっと嬉しくなりました。

  そして、銀座。
  実家の大昔・・・銀座4丁目に大きなお店と工場を持っていました。
  今の私には全く関わりのないことながら、銀座と聞くと懐かしさを覚えます。

  それにしても、経済学者(でいいかしら?)らしく、戦後の経済復興も詳しく書かれていて、日本の戦後史とも読める良い本でした。






ランウエイ
幸田 真音  : 著
集英社 : 発行

某女性誌に5年間にわたって書き綴られた物の単行本化。
その執筆中の出会いで、↑の【舶来屋】が誕生したらしい。

有名ファションブランドのバイヤーが、
セレクトショップのバイヤーになり、
ついには、自分ブランドの立ち上げとプロデューサーに成功するサクセスストーリー。



  派手やかなファッションの世界の裏側にも、女の嫉妬と足の引っ張り合いがありますね。
  それにしても、何故か権力と財力ある人物たちとの出会いがありすぎるかな。
  普通あり得ない幸運が舞い降りる不思議さは、羨ましくもあります。

  タイトルの【ランウェイ】は、ファションショーでモデルが行き来するステージのことだそうです。
  そういえば、飛行機の滑走路もランウエイですね。



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僕とおじいちゃんと魔法の塔 1
僕とおじいちゃんと魔法の塔1香月日輪(こうづき ひのわ) : 著 
角川文庫 : 発行

Wikipediaから頂いたストーリーは、
小学6年生の龍神は、自分がやりたいことを見つけられずに日々を送っていた。そんなある日、いつものように当て所なくサイクリングをしていた龍神は、海辺の別荘地の外れにある私有地の先に奇妙な塔を見つける。

そこはかつて龍神の祖父・秀士郎が仲間達と暮らしていた場所であり、現在も幽霊となった秀士郎が使い魔・ギルバルスとともに暮らしていた。毎週のように塔に出入りするようになり、自分の世界が広がっていくことを受け入れはじめた龍神は、家族の歪さに疑問を覚え、「自分の居場所はここじゃない」と両親を説き伏せて塔で1人暮らしを始めることに。   です。




  ブロ友さんお勧めの著者。
  全く知らない方だったし、
  しかも、タイトルが苦手な妖怪とか幽霊とかが絡んでいてコワゴワ、試しに選んだ本です。
  タイトルと表紙のイラストに惹かれたから。

  感想は・・・どう書くか?困っています。
  が、生来の正直さで辛口になっています。


  魔法の塔と、そこに住む幽霊の祖父たちに巡り合い、
  いわゆる世間の常識、善悪での規範などを考え直すきっかけ、
  それらから自分を見つけるという話は全くその通りだわと賛同・感動します。

  が・・・それに気がつくまでの気持ちの動きなどが省略され過ぎかな。
  結論を急ぐ文体からは、自然にそのようにかんがえて行きつくようなゆとりある流れが少し足りないような。。。
  小説は、行間から想像と感情の発生するものが好きです。

  ただ、この本の場合ですが、
  伝えたいことに向かって、直截で直行するような表現(文体)は、わかりやすいとも思います。
  もともとはコミックだったものを文章だけの文庫化にされたことを思えば、これでいいのかもしれません。

  このシリーズは、6巻まで発行済。
  第7巻を構想中に作者が病死したため、未完となったようです。

  確かにブロ友さんが言われるように、内容もしっかりしていていいのですが、
  例えば孫の笑太に勧めるかと考えると、微妙な感じもあります。

  理由ですか?
  お説教っぽい気がするのです。
  1冊しか読まないでの感想、早まっているかもしれませんね。



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共震 / 花は咲けども(歌)
共震
相場 英雄  : 著
小学館 : 発行
内容紹介は、帯に凝縮されています。
◆ 復興を支える県職員が、殺害された。彼は“顔のない男”に会っていた。
  大ヒット作『震える牛』の著者が全霊を注いだ、鎮魂と慟哭のミステリー!

◆ 現在進行形の震災を描く、
  事件以外はノンフィクション!超問題作だ

◆ 他の小説作品で小道具のように用いられる震災とは、リアリティが違う

◆ 震災から2年以上経ちますが復興など名ばかりです。どうか忘れないでください
                                     --- など ---


  これ、4月の初めに読みました。
  ブログに書く前に、今回の熊本地震が発生してしまいました。

  そんな時にと、かなり迷ったのですがやはり書いておくことにします。
  と言うのは・・・
  発生以来1000回以上の余震が続いている熊本地震ですが、そんな中でも忌々ゆゆしきやからの出没を知ったから。
   気象庁は、(多分4月末で)「余震発生確率」の発表を取りやめました。



  小説としての物語は、
  震災から2年後の東松島市(宮城県)の仮設住宅での殺人事件が発生。
  被害者は、宮城県庁・震災復興企画部の早坂順也だが、県職員の枠を越えて宮城県だけではなく、
  福島や岩手の被災地の仮設住宅住民のを廻り、復興のために力を尽くしてきた人物だった。
  早坂は亡くなる直前まで、被災地の避難所の名簿を調べていたという。
  事件を追うのは、大手新聞社記者:宮沢賢一郎と警視庁キャリア:田名部昭治。


  著者は、この中で震災復興の一般報道からは測りきれないあまりにもむごい現実や、
  震災復興の闇を書いています。

  一部のNPOの裏の顔=マル暴御用達のNPOの存在=や、
  罹災証明書の悪用での罹災手当や様々の保護費用の搾取。
  政府の復興予算をめぐる、震災をくいものにしようと群がる、シロアリのような組織。


  震災直後の悲劇が生々しく、心の深手を抱えながら立ち直ろうとしている様子等が丁寧に描かれており、
  震災の記憶は風化させないことはもちろん、
  まだ終息に至っていない熊本地震にだけ関心がいくだけではいけないと思っています。





  応援歌「花は咲く」、美しい歌ですが美しすぎると感じられる方もあるようです。
  その代わり、地味ですが「花は咲けども」という歌に共感できるという声も。

Youtubeで見つけました。






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3冊の本(鯨の哭く海・銀婚式・子盗り)
暫く本のことを書けないでいました。

読むのは好きで速いほうだと思うのですが、纏めるのは苦手です。
書いておくと後のためには都合がいいのですが、
ついつい、先延ばししては、ますます億劫で面倒に。

取りあえずここ1~2か月(?)に読んだ本から3冊、ざっと書いてします。


鯨の哭く海
鯨の哭く海ブログ

内田 康夫  : 著
文春文庫 : 発行

お馴染みの、浅見光彦シリーズ。
いつまでも年齢も家族環境も変わらない、素直な好青年が主人公のこのシリーズは
殺人事件や悪人が出てきても、気楽な小説で穏やかに読めます。

そうはいいながら、内田康夫さんは相当なな勉強家で博識者。
今回は難しい、捕鯨問題がテーマです。


  ラッキーなことに、TVドラマ化されたときの番組紹介を見つけました。
  的確にわかり易くまとめてあったので、そのまま転載してしまいます。

  捕鯨発祥地の太地が舞台
  ルポライターが、鯨にかかわる二つの事件の真相に迫る。ルポライターの光彦(中村俊介)は、鯨に関する記事を書くため和歌   山県へやって来た。
  そこで彼は、不思議な女性を目撃。宿舎の従業員は、数年前に自殺した女性かもしれないと言う。彼女は、男性とともに崖から  身を投げた。男性の遺体は見つかったが、女性はまだ見つかっていないのだという。その後、捕鯨再開推進運動をしていた正   晴(志村東吾)が殺害される事件が発生。そして光彦は、身を投げた男性が、反捕鯨キャンペーンの中心的存在であった新聞
  記者・和生(遠矢武)だと知る。男女の身投げと、正晴の殺害に関連性を感じた光彦は、和生の妹・順子(小沢真珠)に会いに    行く。【以上、インターネットTVガイド(東京ニュース通信社)より引用】





銀婚式
金婚式ブログ篠田節子 : 著
毎日新聞社 : 発行

壊れていく家庭、会社の破綻、倒壊するツイン・タワー、親友の死・・・
望んでもいなかった〈人生の第2幕〉
「男の本分は仕事」。それは幸せな人生ですか?歳月を経て、夫婦がたどり着いた場所。働くとは。結婚とは。幸福とは。直木賞作家が描き出す、激動する時代の「家族」の物語
                                     ーーー 帯のコピー ーーー
一流大学出身、花形の証券会社入社と社費留学、MBAとなってのニューヨーク勤務。
中学からの憧れの同級生の結婚、息子を授かって、順風満帆と満足していた主人公:高澤修平。

  それが・・・
  突然の妻の日本への帰国は、離婚に至る。

  新聞小説の単行本化です。
  ナルホド、あぁ、あの会社、あの時のあの事だわ・・・と思い当たる事件や事故や問題の中を物語は進行します。

  仕事人間の結婚生活=男の仕事のこと。 
  一流と言われた会社の倒産と、証券会社と保険の実態。
  親の介護と、兄弟での意見の不一致。
  別れて親権のない息子のこと。などなど。

  篠田節子さん、凄い筆力の方だと感じながら、どこを読んでも、切なさがわかります。

  そう。。。
  このタイトル、
  銀婚式を迎える年に息子の結婚式がある。と言うところからきていました。

  とても良いです!



子盗り
子盗りブログ海月ルイ : 著
文藝春秋 : 発行

サントリーミステリー大賞(第19回)・読者賞 ダブル受賞
 の
言葉に続いて、
望んでも産めない女。子供を奪われた女。母親になれないのに執着する女。三人の女たちの情念が交錯する傑作サスペンス。は、帯に印刷されています。

望んでも産めない女。
子供を奪われた女。
母親になれないのに執着する女。

  そう言われてもねぇ~~でしたが、読み始めたら
  子をめぐる様々な立場の女性の心理描写が見事でした。
  それぞれの事情を考えると、それぞれの有っては困る行動や心理さえ咎めきれない気持ちになってしまいました。

  そして・・・
  思いがけないというか、
  もしかして?と途中から気が付いていた最後も、切なかった。

  これも、個人的にはなかなかきでした。



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高峰秀子の捨てられない荷物
高峰秀子の捨てられない荷物

斎藤 明美 : 著
新潮社 : 発行

内容紹介(カバーから)
五歳で女優デビューし、「二十四の瞳」など数多くの映画に出演。五十五歳で引退後は名随筆家として知られた高峰秀子。養母を巡る親族たちとの葛藤、夫松山善三との生活など、高峰秀子を敬愛して「かあちゃん」と慕い、ついには養女となった著者が、本人への取材をもとに、その「潔い」生き方を描く、唯一無二の感動的評伝。高峰秀子の「ひとこと」、松山善三のレビューも収録。

                                                                                        

   断るまでもなく個人的な感想ですが、ちょっと厳しい感想です。

   さきこさんが、何度も読み返すそうです。
   感銘を受けられたらしい。
   何かな?じゃぁ読んでみよう、とお借りしました。

   それが、私は、感想も感激も感心もほとんどしないまま、
   不思議な違和感のある作品と、落ち着きなく読み終えました。

   読んでもよくわからないのは、養女に望まれた著者と松山夫妻の親近感。

   女優高峰秀子、と繰り返し出てきますが、そこが個人的にはもう一つ実感とつながらなくて。
   確かに名前を聞いて、映画やエッセイの題名はしっかり浮かびますが、普通に女優さんでは駄目のかな。
   そこを女優さんなんだ、と自分を納得させて読みます。


   それにしても、ものすごく個性的な人生観で生きられる松山ご夫妻です。
   その過去・環境・暮らしぶりなどを、書くことを許された、
   深い信頼関係のある著者とご夫妻との関係が妙にそぐわない感じがします。


   賛辞や、もしかしたらのヨイショを交えながらの内容、書けること・書けないことなどを考えると半端さも感じます。
   読んでいても疑問があれこれわいてきます。
   例えば・・・料理のこと。
   著者は高峰さんの料理のお上手さと美味しさの秘訣も称賛されていますが、少なくとも私には普通のことばかり。
   彼女が料理を知らないだけでしょう。
  

   それにしても、何故、松山ご夫妻がこれの執筆と出版を許可されたのかなぁ~?
   ご夫妻それぞれのあとがきに、その理由らしきものはありますがなお疑問です。


   高峰秀子さん、この後
   2010年(平成22年)12月28日  享年86歳でご逝去されています。
   生前「葬式は無用、戒名も不要。人知れずひっそりと逝きたい」「空気のようになって、死にたい」と望まれたまま、
   密やかに葬儀は終えられた様子です。

   これを機会に、高峰さんの【私の渡世日記】を読んでみたくなりました。


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襲名犯

風邪・・・完治とは言えませんが、85%回復しました。
食欲も回復。ご心配ありがとうございました。<(_ _)>






襲名犯
竹吉 優輔 : 著
講談社 : 発行

十四年前、ある地方都市で起きた連続猟奇殺人事件。逮捕後、その美貌と語り口から、男には熱狂的な信奉者も生まれたが、やがて死刑が執行される。彼の「死」は始まりにすぎななかった。そしていま、第二の事件が起きる― (帯による)
6人を犠牲にした連続殺人犯は、美しい容姿と犯行動機などを語らないまま死刑が執行された。ルイス・キャロルの詩を真似たようなその犯行から「ブージャム」と呼ばれた犯人。(本文からの引用~)



   その犯人を英雄視する熱狂的な信奉者たちも多く発生、
   ・・・ある日
   小指を切り取られた女性の惨殺体がみつかり、「ブージャム」と血塗られた落書きが・・・

   十四年前の最後の被害者、南條信の双子の弟:南條仁を巡る連続殺人の始まり。
   これは、過去の事件とどう繋がるか?

   第59回江戸川乱歩賞受賞作とのことで、期待がありましたが、
   はっきリ、簡単に言って、つまらない作品と、思ってしまいました。

   そもそも、
   カリスマ性をもった殺人犯を “襲名” するという設定ですが、
   初代ブージャムのどこにカリスマ性があるのか?全くわからない・・・
   主人公がとらわれ続けるトラウマにも説得力は感じられないし、
   登場人物たちも混ざり合ってしまう感じ、が個人的な感想です。



   これより、次に読んだ本の方が断然良かった。
   この本については、近いうちに書きますが、江戸川乱歩賞はこの作品にこそ!と思ってしまいました。



☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆



  
今日の嬉しい~ 💕 は、

DSC04461.jpg
知り合いから届いたものの中から、おまけに入れてくれたこれ。
去年のバレンタイン頃に、夢中で探しまわったあの、チョコレート。

DSC04460.jpg

グ〇コ と ロ〇ズ のコラボ、アーモンドチョコレート♪

今年は、初日に売り切れたそうで・・・1個も入手できないままでした。
風邪で、それどころではなかったとの事情もありますが、すっかり諦めていたところに・・・嬉しい。







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赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説2
桜庭 一樹 : 著
創元推理文庫 : 発行

“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。---千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。高度経済成長、バブル景気を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の姿を、比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。          (文庫カバーの裏表紙から)


            
   私も生きてきた時代=20世紀後半=のことなのに、何か遠い時代のような物語ですが、 
   不思議な魅力をもった、面白い小説でした。

   鳥取県の山間の旧家に嫁ぎ、生まれ暮らした、祖母・母・娘の女3代の人生が
   1章・・・「山の民」に置き去りにされた超能力を持つ祖母・万葉(1943年生れ)の、不思議な生い立ち。
   2章・・・元暴走族の漫画家の母・毛毬(1966年生れ)の映画かドラマのような青春。
   3章・・・私・瞳子(1989年生れ)のけだるくニートな日々、の3章からなる全体小説


   冒頭部分、万葉の紹介で≪山の民=山窩(サンカ)=山間の非定住者≫の一族から置き去りにされた辺りは、
   恩田陸さんの小説と重なって、しばらくは読みにくかったのですが、次第に面白くなっていきました。

   それにしても、この著者はなかなか愉快な人物のようです。
   文庫版あとがきが、非常に面白い。少し引用します。

   某日、担当編集者に
   「個人があり、家族があり、国の歴史があり、恋愛があり、労働があり・・すべてが詰まった大きな小説(全体小説)を是非」
   と言われ、
   「全体小説かぁ~」と天井を仰ぎ、お調子者の(本人の言葉)作者がその気になった。
   女三代を巡る長い時間に、一つのが存在し続けて、最後の最後にようやく解ける、という謎解き要素も入れ、
   一代目で空飛ぶ不思議な男を出し、三代目が彼の謎を解くことにしよう~。

   と、その場で、構想が出来上がっていったらしい。
   見事な作品だと思いました。


   ところで、この中で頻出する名詞に興味津々でした。

    「山の民」の象徴のような深紅の鉄砲薔薇。
   自死した人をこっそり葬うという「山の民」の墓地に咲くらしい鉄砲薔薇。
    「山の民」出身の万葉の臨終には、銀髪に散る鉄砲薔薇の花びら。
   調べてみたのですが、架空の花のようでした。

    ぷくぷく茶というものも良く飲んでいます。山陰地方に伝わるおやつ。
   甘く炊いた五色豆を茶碗に入れ、お茶を注いでよく混ぜて、ぷくぷくと泡立てるもの、と本文に出てきます。
   これも架空?と調べました。
   一応似たものがあるようで・・・作り方サイトはこちらです。
 
   
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風の中の櫻香(さくらこ)
風の中の櫻香


内田康夫 : 著
徳間書店 : 発行

伊勢詣での車内で読もうと夫がホームで買ったもの。
このところ、自分でも信じられない超のろのろスピードで読んでいる本があるので、
その後でと思う本が溜まってしまいました。
このところの気鬱からの気分転換に、
軽くて、悪人の出てこない、爽やかな【浅見光彦シリーズ】ほっとします。

・・・奈良の由緒ある尼寺・尊宮寺の養女として迎えられた櫻香は、尼僧・妙蓮たちに大切に育てられた。尼になることに疑問を抱くことなく育った櫻香だったが、中学生になると不審な事件が相次ぐ。「櫻香を出家させるな」と書かれた差出人不明の手紙、突然声をかけてきた見知らぬ女性―。不安を覚えた妙蓮は、浅見光彦に相談を持ちかける。謎に包まれた櫻香出生の秘密を浅見光彦が解く!・・・ は、カバー裏からです。

  産まれてすぐに捨てられて5歳まで施設で育った櫻香(さくらこ)
  ある日、奈良の由緒ある尼寺・尊宮寺に引き取られ、養女となった。
  美しく・素直に・そして、控えめで聡明に中学生になった櫻香。

  ある日、浅見光彦は母と共に尊宮寺に行き、
  櫻香の周りで次々と不審な出来事が起こり始めたことを知る。

  彼女を取り巻く尼僧たちや、母の依頼を受けて、光彦の推理が始まります。
  櫻香の出生に何らかの秘密が隠されているのか?

  鳥羽へ出かけ、殺人事件に遭遇。
  更に、櫻香まで誘拐されてしまう。身代金の要求は1億円。

  鳥羽行きのホームの売店で買った本、鳥羽も舞台でした。
  売店の商品は、もしかしてそんなことも意識して置いてあるのかな?


   奈良、随分行っていませんが先日とても良い街だと聞いたばかり。
  ゆっくり路地を散策することを勧められ、行きたくなった街。
  これを読んで、ますます行ってみたくなりました。

  そうそう・・・著者によるあとがきによれば、
  「尊宮寺」は、法隆寺と接している「中宮寺」
  登場する人物、日野西光尊は中宮寺御門跡の実名のままで、
  御門跡の秘書役をなされている秋山妙蓮さんも実在されているそうです。


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壺霊(これい)
壺霊
内田康夫 : 著
角川書店 : 発行

お馴染みの浅見光彦もの、京都が舞台でした。
老舗骨董店の嫁:伊丹佳奈が、高麗青磁の壺“紫式部”と共に失踪。
佳奈の娘千寿の依頼を引き受けた光彦・・・お約束の若く美しく、賢い女性の登場。

   佳奈の失踪で残された手がかりは、
   京都の縁切り神社=安井金比羅宮の形代と、そこに記された呪いの言葉と女性の名前と住所。
   その住所が紫式部の墓所であるところから事件に繋がります。



   軽く読めて結構好きなこのシリーズ、これは特に興味深く、楽しく読めました。

   出てくる場所やお店が架空ではなく、あ^^、あの辺り~と知ったところが嬉しい♪し・・・
   更には、ブロ友さんのところで知ったお店が度々登場します。 ☆この記事☆
   大傳月軒(だいでんげっけん) 、いつかきっと行きます。

   ただ、、、
   これは2007年~8年にかけて京都新聞に連載された物のようですが、
   多分その当時出来たばかりの、高島屋の『ダイニングガーデン京回廊』のお店の全てを制覇してリポートを書くという
   美味しすぎる原稿依頼から始まるのがちょっとねぇ~~
   つまるところ、提灯記事というか提灯小説ですよねぇ(羨)

   そう言えばあったなぁと思い出す、
   寂光院の放火事件や祇園祭での事故など、本当の事件も織り込まれていました。

   とても身近な感じが楽しかったです。



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脊梁山脈
脊梁山脈    乙川優三郎 : 著
   新 潮 社 : 発行

   初めての著者、とても読みにくかった・・・でも、とても良かった・
   本当は時代小説の作家さんらしいのですが、これは時代物ではないですね。
   終戦直後からのお話しで、う~~む ・・・現代ものとも微妙に違うかなぁ~

   私の苦手な、日本の創成期を含んだややこしい神々と天皇の名前など、
   古文書からの抜き書きに手こずりながら、読み終えました。

   これ、本当は・・・
   読み返さないと感想は書けないのですが、、、、
   ま、ざっと。
   

    乙川優三郎、j初めての作家です。
    が、美しく、見事にすっきりとした言葉に魅了される小説、読みきるのに時間がかかりました。
    一人一人の人物像が浮かぶ会話、なんて見事で素晴らしいのでしょう。


    福島県費生として上海で学び、現地入営した矢田部信幸が、
    復員列車で世話になった男を探す旅が、木地師のルーツをたどる旅になって、
    木地師のルーツは皇族で、
    故に、木地師がかつて菊花紋を使うことを許されていたという謎を解くために、
    古代史の世界に入り込むところは私はスルー・・・難しいし、読みけれませんでした。

    途中出会う、静と動の芯の強い女性2人。
    飲食業を生業にしながら絵を描いている佳江と、
    貧しい木地師の娘で、芸者になった多希子のあいだで揺れながら、お金の心配もなく研究を進めていく信幸。


    信幸との友情をはぐくんでゆく高村、
    信幸の母とともにひっそりと着実に生きてゆく寿々・・・
    登場するすべての人々が、不思議に私の中に息づいてくる魅力的なお話しでした。

    いつか、きっと読み返します。



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欧米に寝たきり老人はいない
  ムムム?と新聞広告を見た本、友人から借りました。

  簡単には書ききれない重く考えさせられる問題で、
  感想がなかなか纏められなくて、何度も書き直して~ ^^^^ 乱暴なほどのざっくりでいきます。



欧米にねたきり老人はいない宮本 顕二、 宮本 礼子 : 著
中央公論新社 : 発行

著者は医師ご夫妻です。
北海道の病院で機能回復学分野教授(顕二氏)、認知症総合支援センター長(礼子氏)をされています。
プロフィール詳細は🏥に。 病院マークのクリックで開きます。



  ばっさり一言でいってしまえば、日本と外国とでの死生観の差、です。

  日本では・・・
  いつの頃からか、人は病院で死を迎えるのが珍しくなくなりましたが、
  それにつれ、自力で起き上がれない・食べられない・排泄も手助け又はおむつが必要なときには、
  チューブや紐で体の自由を奪いながら、呼吸器・胃ろう・その他、様々な生命維持装置での延命が行われています。
  そして、病院では自然な看取りは許されません。
  

  著者ご夫妻が訪問・見学された海外の病院や施設では、そのような延命をしていません。
  高齢あるいはがんなどで終末期を迎えたら、口から食べられなくなるのは当たり前。
  胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図ることは非倫理的であると、国民みんなが認識していて、
  逆に、そんなことをするのは老人虐待という考え方さえあるそうです。

  命医療よりも、いかにして患者を快適にできるのか、という和医療が優先されます。

  それぞれの考え方があるでしょうが、
  本書では、延命医療をされている患者さんの苦痛が相当酷いことを教えてくれています。
  医療関係者の大多数は、自分には延命のための装置や処置は希望しないそうです。

  今、延命治療がかなり積極的に行われている原因は、色々書いてありました。が、ちょっと曖昧になって・・・
  思い出せるのは、
    ●「何もしないなんて、かわいそう」「餓死させられない」「1日でも長く生きていて欲しい」など家族の気持ち。
    ●自分と家族が納得する終末期医療のために、リビング•ウイルを書いておいても、それは法的に認められていないこと。
     自然な看取りを望んでも、殺人行為と訴えられる可能性を盾に、多くの医師は延命治療を行うこと。
    ●人としての尊厳まで奪ってしまう延命治療は、国の保険制度と絡まっていて、病院経営や個人の年金まで影響がある。

   詳細は、私自身しっかり呑み込めていない話ですので、すみませんこの辺りでお茶を濁します。

   ただ、個人としては、
      終末期、食べられなくなった時、胃ろうを含むすべての延命処置は一切希望しない。
    あなたがして欲しくないことはしないで欲しい
、と思っています。

     これを、自分で書いて家族にもわかってもらいたいと考えています。






by the way
私自身の気持ちは、しっかり固まっていつつもりですが、

気になることが実は、有ります。

DSC02650 ブログ用

友人が・・・2か月前、脳梗塞になったようです。

この友人、20歳ごろからの付き合いで、
毎年の京都、たまの軽井沢・箱根や有馬等々・・・海外もたくさん旅行しています。

会社オーナーですが、最近は縮小して事務の方とほとんど二人での経営、単身者です。

8月の初め、事務員さんが出社しても鍵が開いていない。。。
鍵のことはままあることらしいのですが、その朝は、具合が悪くなったらしい。

同じ建物内に親族がいらっしゃって、病院に連れて行かれたようですが、さっぱり様子がわからない。

私のパイプは事務の方だけですが、お見舞いもご親族が断っていらっしゃるらしい。

立てない。食べられない。話せない。とか。
それでもリハビリ中(どんなリハビリかなぁ?)で、会話は無理ながら意思は様子でわかるらしい・・・

このような様子の時は、終末期とは言わないで治療をするのでしょうね。

点滴も続けばたんの吸引がひどく辛いらしいですし、私ならどうしてほしいか?正直わからなくなっています。





  
 
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杉下右京の事件簿
杉下右京の事件簿
碇 卯人(イカリウヒト) : 著
朝日新聞社 : 発行

TVの人気番組≪相棒≫の主人公:杉下右京の物語。
個人的な好みで、主演の水谷豊が苦手だからでしょうね、相棒の杉下右京も鼻持ちならないと感じてしまいます。
で、番組もほとんど見ていません。

それでも、
読んでいる間中、水谷右京のしぐさや声、話し方が重なってしまいました。



  帯に、「舞台はスコットランド、奄美大島。密室殺人と拳銃所持の逃走犯。推理力で追いつめる!」とあります。
  スコットランドは似合っていると思いましたら、右京はイギリス生活が長く言葉や風土に馴染んでいる設定で、
  あの、気障さは・・・それを知って納得かな。


  スコットランドを舞台にした【霧と樽】と、奄美大島での 【ケンムンの森】の2編が入っています。
  が、このスコットランド編:「霧と樽」は、は微妙でした。
  元々、横文字名前に弱いからでしょうか・・・人物設定に迷走しながらも、
  『シャーロック・ホームズ』(byコナン・ドイル)もどきの密室トリック解明は、素晴らしい!
  タイトルからクロフツの名作『樽』を連想したのは、この際関係ありませんでした。

  奄美大島での 【ケンムンの森】・・・右京っぽくないとおもながらも面白かったです。


  作者の碇卯人氏・・・・初めて知った作家さんですが、
  1960年福岡県生まれ。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブに所属する某ミステリ作家の別名(刊行された当時に掲載)
  わぁ~~~
  私にとって、そのご本人が誰か?に興味津々^^

  検索で・・。知ったこと↓
    (いかり・うひと)は、これまで別の名義で「相棒」のノベライズの仕事に関わってきた作家。
    アナグラムで解析すると「とりかい・ひう(鳥飼否宇)」の仕事。
    鳥飼氏は「奄美大島に在住。NPO法人奄美野鳥の会の現会長。」で、本書の舞台設定は作者のホームグラウンド。
    第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞の受賞者らしい手堅い仕事。

    情報源が解らなくなりましたが、フムフム~~
    とりかい・ひう(鳥飼否宇)さん、全く知りませんがすっきりした文章と展開は好きです。

   
   ↓ 参考までに・・・杉下右京の事件簿2帯の文です。


    休暇で訪れたスコットランド。小さいながらも伝統あるウイスキー蒸溜所で右京は、「50年物」スコッチの蔵開きに立ち会うこ    とに。当日、蔵をあけるとそこには、樽の中に閉じこめられた瀕死の職人が。10年前に続く、密室殺人。
    ふたつの事件の共通点に注目する右京…(第1話 霧と樽)。

    麻薬密輸犯の護送を依頼され、奄美大島に出張した右京。
    暴力団幹部の犯人は、ともに逮捕された中国人船員とともに逃走する。
    逃げ込んだ山では、奄美に伝わるイタズラ好きの妖精「ケンムン」の目撃情報が。
    海に囲まれた島から、強行突破を図る犯人。本当の狙いを見抜いた右京が追う…(第2話 ケンムンの森)。
  
                                                            



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あの家に暮す四人の女

あの家に暮らす4人の女三 浦 しをん : 著
中央公論新社 : 発行

帯のコピーが面白い。
残念な女たちの現代版『細雪』
謎の老人に活躍としくじり。ストーカー男の闖入。…略…
古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。

でも、夢見たっていいじゃない。年取って死ぬまで、気の合う友だちと楽しく暮らしました。そんなおとぎ話があったっていいはずだ。(本文より)





   東京・杉並区内に、150坪の土地と古い洋館がある。
   母親の鶴代は一生困らないが、娘の佐知までもが一生困らぬくらいの貯金はない。そんな牧田家。
   門の脇にはバラックに毛の生えたような小屋があり、山田一郎が住んでいる。
   小屋は守衛小屋とよばれ、山田はこの家の不思議な住人で、世間には説明できない謎の存在。

   そんな家に、ひょんな事情から雪乃と多恵美が居候。。。
   四人の女の暮らしの物語です。

   三浦しをんさん、かなり好きな作家さんです。
   で早速買いました。ワクワク^^しながら。

   ところが、なかなか入り込めない淡々・だらだらと描かれる日常~
   突然出没する善福丸というカラスや、行方不明の佐知の父親の霊の登場は唐突な感じがします。
   そして彼(?)らに、ざっくりと必要なことを説明させてしまう手段は、有りや?
   それ、小説の手法としてはちょっとずるいんじゃないの?が私の感想。

   ただ、現代版『細雪』はなるほどです。
   細雪の4人姉妹、鶴子(長女)・幸子(二女)・雪子(三女)・妙子(四女)になぞらえて。
   鶴代・佐知の親子と谷山雪乃・上野多恵美の名前は、細雪に似ているだけでなく、キャラクターもそっくり。

   おっとりとしながら気位高く、浮世離れした感覚の持ち主、鶴代。
   世間知らずの苦労性な佐知は、刺繍で生計を立てている。
   そそとした外見ながら食べ物は肉食系、そして男っ気なしの雪乃。
   華やかで明るい多恵美は、細雪の妙子同様恋愛に積極的。

   この辺りの設定は良いのに、何かいまひとつ違和感があります。

   褒めているのか貶しているのか、我ながら曖昧ですが、
   読後感は結構いい感じ・・・



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熱球
引き続き、本です。

熱球重松 清 : 著
徳間書店 : 発行

「帰ったぞ」「帰ってきてやったぞ」・・・ヨージ、38歳はふるさとに帰った。
潰れそうな出版社を辞め、5年生の娘:美奈子と2人で父一人の家に帰った。
ボストン留学中の母親=ヨージの妻=のところには行かないで、ヨージについてきた美奈子。

――準優勝っていっても、まともな準優勝じゃなかったんだね。
――あたし、ずーっと友だちに自慢してたんだけど。お父さんってあと一歩で甲子園に行けたんだよって。
・・・・あと一歩はあと一歩だったんだけどな。
                          無理に笑って見せたが、帰って自嘲めいた笑顔になってしまったかもしれない
(原文引用)


   高校時代の野球部に起こった苦い出来事を忘れることはない。

   ヨージたちが居たシュウコウの野球部は、
   その年、信じられないような、怖いくらいのツキに恵まれて地区予選の準決勝でも勝利した。
   が、その晩、
   ある事件によって、決勝戦に出ることはできなかった。


   世間体・義理の付き合い・噂と見栄に縛られがちな田舎の暮らしから逃れた都会の暮らしだったが、
   ふるさとに帰って、かつての仲間もそれぞれに問題を抱えていること、
   さらには、美奈子が学校でいじめにあっていることを知るが、何もできない自分の情けなさに戸惑い、
   家庭、家族、故郷とのかかわりを見つめなおしたヨージと家族。

   重松作品らしい、緩やかな日々の共感と安堵と切なさのある物語です。


   因みに・・・
   ↓「BOOK」データベースでは、
   20年前、町中が甲子園の夢に燃えていた。
   夢が壊れたとき捨てたはずの故郷に戻った悲運のエースは38歳、目下失業中。
   父と、小学5年の娘と3人の同居生活がはじまった。留学中の妻はメール家族。
   とまどう日々で見つけたあふれる思いとは。


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東京ダモイ

暫くぶりに本の感想です。
何冊か読んだままになっていますので、思い出しながら書かなくっては。。。

東京ダモイ
鏑木 蓮 : 著
講談社 : 出版

第52回江戸川乱歩賞(平成17年)ダブル受賞作品の一つ。
乱歩賞選考委員の鋭い感想に同感もしながらも、
それでも結構好きな物語でした。

戦後のシベリア抑留兵=ソ連軍の俘虜となった旧日本兵=の強制収容所内での過去を、自費出版で句集にしたいという当時二等兵の高津。
高津の希望は“手記を伴った俳句集”という様式。


  だが、
  高津が行方不明となってしまう。
  ≪舞鶴港で、ロシア人女性が殺された≫という新聞記事を見てから。。。

  出版社社員:槙野は、過酷なシベリア強制抑留時代の生々しい様子を描く手記と、そこに挟み込まれた俳句に惹かれる。
  中には、収容所での謎深い殺人事件も書かれてい、俳句仲間の詠んだ句もあった。

  実は、5人の俳句仲間の俳号と彼らの詠み歌には事件にまつわるヒントがあった。
  俳句と俳号を実に有効に使っての謎解きは、素晴らしい~


  登場人物の相関関係は、ちょっとひねりもあって私は好き!
  ・・・ですが、頷きかねる部分があるとすれば、ロシア人女性殺人の動機です。

  詳しく書きだすと長々~になりそうなので省きますが、
  60年前の事件が舞鶴での殺人の動機となるのかなぁ?
  しかも過去はシベリア抑留中の事で、証拠はないままですもの。

  ははは。でもこれが、小説ってものですよね。


  そうそう、
  「ダモイ」はロシア語で「帰還」という意味だそうです。



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次に、3冊・・・朽ちた花びら / 乱心タウン / 絵はがき

順不同で今日は3冊。



朽ちた花びら
朽ちた花びら白川道 : 著
小学館 : 発行
酒・マージャン、そして女性・・・いわゆる飲む・打つ・買う・・・に浸りきった放蕩な学生生活の物語。
東京郊外の国立大学に通う、主人公:梨田雅之は、著者自身らしい。

三十年前と言う書き出しから、48歳になっての過去物語の設定。
一橋大学卒業らしい白川氏は、東大生とマージャン賭博に嵌っていたらしい。
私には、麻雀、競輪など、賭博三昧な様子はまさに小説の世界なので、
どこまでが本当か?興味深い部分もありました。

  全体の1/3~半分程度が麻雀の場面で、牌が画になって並べてあったりします。
  私は、わずかに麻雀がわかるのでちょっとだけ興味もわきましたが
  人によっては全く面白くないだろうなぁ。






絵はがき
絵はがき
中谷英雄 : 著
文芸社  : 発行

私=南部孔希(ミナベコウキ)は、山梨県身延町に生まれ…26歳の時に警察官となり、今は生活安全課の係長。
合気道の練習中の怪我で鍼灸院に通うある日、ふと、目にした1枚の写真。
古い木の前の1枚の集合写真に運命に導かれるように、その背景にある数々の深層を明らかにするうち、「私」は自身の血統や魂の在り方まで踏み込んでいく・・・。
                                        ↑は、帯の文字。

  執筆開始から10年を経て書き上げたとプロフィールにありました。
  かなり失礼な言葉ですが、ご苦労様と申し上げたいです。
  野辺地(青森県)の過去と南部家の歴史、
  更には天皇家と幕府の関係まで、あれもこれもと書いてあります。

  ご自身の知識は、漏らさず書いてしまいたいのでしょうか?
  文章も重くて読むのに疲れました。
  これは、私費出版レベルだと感じました(どこまでも個人的な感想です)
  著者様、ごめんなさい。





乱心タウン
乱心タウン枠山田宗樹 : 著
幻冬舎   : 発行

東京ドーム11個分の敷地、高さ3mの壁が周囲を囲む、「マナトキオ」は、
24時間警備員常駐で、防犯カメラに死角は無いという超高級ニュータウン。

ある日、警備員の紀ノ川康樹はパトロール中に住人の老婦人のなくなっている姿を発見したが、クセの強い住人達の欲望と妄想に発展していってしまう。
老衰死に過ぎないことが、殺人鬼の存在になったり・・・住人たちの妄想が膨らんでの大騒動。

  面白かったです。文章も読みやすさは、画のない劇画風かな?
  閉鎖的なエリートこ空間に住んでいる住人の突飛な思考回路と行動に、苦笑いも楽しかったです。
  終わり方、ちょっと強引ですが劇画風なら許せるかな。

  この著者、名前に憶えがありました。
  「嫌われ松子の一生」の作者でした。本、持っていますので、再読してみます。



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とりあえず2冊の本。 (誘拐児 / 欅しぐれ)
ちょっと前(2月初めくらいかしら?)から、手こずっていることがありまして
ブログが書けません。

腰を痛めた間には本も読みましたが、感想をまとめるのが億劫。
5冊ほど溜まっていますが、今日は2冊分だけ簡単に書き留めます。






誘拐児 翔田寛(ショウダカン) : 著
講 談 社 ;  発行

第54回江戸川乱歩賞W受賞作品。

終戦直後=昭和21年、5歳の男の子が誘拐された。
身代金の受け渡し場所は、その当時の闇市。
闇市の手入れと重なって、身代金は奪われたまま人質の子供は帰らなかった。

15年後、若い女性が惨殺され、この事件と、未解決の誘拐事件とが繋がっていく。

  ストーリーは面白かったですが、
  登場人物と展開の因果にかなり無理もあるようで気になりました。
  そうそう、身代金の受け取り方は本当に出来たら素晴らしいと思うのですが、それは当時だからかもしれません。


・・・・・・・・・・・・・・・・・



欅しぐれ2 山本一力 ; 著
朝日新聞出版 ; 発行

深川の老舗大店・桔梗屋のあるじ太兵衛と賭場の貸元・霊巌寺の猪之吉は偶然に出会う。
ひとの目利きに厳しい太兵衛は、猪之吉の人柄を感じ取り、一献お付き合い願いたいと申し出た。大店のあるじと貸元の、肚をわった五分の付き合いが始まった。
そんなある日、油問屋・鎌倉屋鉦左衛門による桔梗屋乗っ取りの企みが明らかになる。重い病を患う太兵衛は、桔梗屋の後見を猪之吉に託し、息を引き取る。
やがて桔梗屋をめぐり、鎌倉屋の意を受けた乗っ取り屋一味と、猪之吉一党との知力と死力を尽くした闘いが始まるが…


                      ↑かなり珍しいことに思うのですが、
                      表紙カバーの内側(わかりにくいですね)に書いてありました。

  しずが居住まいを正した。膝に重ねた手に力がこもっていた。
  「桔梗屋の身代一切を、猪之吉様に預かっていただきたく存じます。太兵衛はそれを、わたくしに言い残しました。
  騙(かた)りを仕掛けて仇をなそうとする者から。なにとぞ桔梗屋をお守りください」
  気を張り詰めているしずは、物言いに潤いがない。しかし猪之吉は、言葉だけの追従とは無縁で生きてきた男である。
  本を棒読みにするようなしずの口調の裏に宿された、連れ合いをなくした深い哀しみと、猪之吉への信頼を感じ取った。


   ↑は、帯の文です。
   この2つで、この本の内容はほとんど分かります。

  最近山本一力さんのが続きましたが、どれも、ひたむきに生きる人の姿が心地よく感じられます。
  ちょっと、出来すぎ?と思われる展開もありますが
  なぜか、応援してしまう私がいます。


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菜種晴れ

菜種晴れ-crop-crop山本一力 : 著
中央公論新書 : 発行

歳で親類の江戸:深川の油問屋の後取りとして養女になった(房州)勝山の菜種農家の娘:二三(ふみ)

養父母から可愛がられ、彼女の才能と器量を認める周囲の人からも大切にされ10年・・・
その間の二三は、天ぷら名人の料理人・元深川芸者の太郎・祭りを仕切る香具師の親分など多くの人からの愛を感じ、
淋しさや涙は人前では見せなかった。

5歳の幼子の健気さ、出来すぎてない?とも。

郷里の母に習った絶品のぷらを、仕込みから揚げるまで一人でこなし周囲を唸らせる・・・ムム^^有り得る??


15歳の春、深川一帯の大火事で養父母を失い、養女先の油問屋は取り潰された。
奉公人と火事で焼け出された人たちの救済をすませ・・・その後・・・
実の母親と小さな店を持った、又もや後の10年目に安政の大地震で母親も許嫁も天ぷら屋も失ってしまう。

物語の前半は、五歳の二三の家族との別離の悲しみをたっぷり書いてていますが、
この辺り~以降は、あっけないほどの超スピードで話が展開します。

地震後に知り合った老婆の土地に菜の花を植え、菜の花畑に囲まれる~~は、暖かな結末。
終わりよければすべて良し。

それにしても、子どもって一所懸命ですね。
一生懸命に周囲の人を愛し、新しいことを吸収し大人になっていきます。
二三のそんな姿がいじらしいのは、孫の笑太がちょうど同じ年頃なのもありますね。




・・・・・・・・・・・

娘に、聞いてみました。
5歳の子供に天ぷらってありかしら?と。


2013_9_cook - コピー

ちょっと待ってね、で、届いた写真。
5歳になったばかりの笑太@料理教室・・・天ぷら揚げています。

先日は、魚をさばいて干物も作ったそうです。
ちょっと怪我しちゃったけれどね、だそうですが全く嫌がってません。
お料理、好きらしい~





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ロマンス / 真昼の月を追いかけて

ロマンス柳 広司 : 著

第一部 (昭和八年 春)
第二部 (昭和八年 秋)の二部構成で、
華族社会崩壊寸前の、退廃と享楽の時代の東京が舞台です。

祖母にロシア人の血を引き、パリで生まれ育った子爵・麻倉清彬。
その親友で陸軍中尉の多岐川伯爵家の長男・嘉人。
嘉人の美しい妹・多岐川万里子。
そして、清彬ひいては朝倉子爵家の大恩人、今上天皇(昭和天皇)の信頼厚く、政府の首班指名にも絶大な力を持つ大叔父・周防高輝など・・・



   眩しいばかりの上流社会に住む登場人物が、
   初期の昭和を舞台に描く不可思議な世界。

   物語の始まりは、
   殺人容疑をかけられた親友・多岐川嘉人に上野のカフェーに呼び出される清彬・・・
   華族社会で起きた殺人事件と2.26事件を画策準備する青年将校たちと嘉人の関係・・
   禁断の恋も絡んで、あ、意外な展開^^


   これも題名と装丁に負けた本でした。
   可もなく不可もない、かな?
  
   この作者、『キング&クィーン』に次いで2度目でした。 
             ↓ 
            こちら です。




・・・・・・・    ・・・・・・・ 




まひるの月を追いかけて恩田 陸 : 著
文春文庫 : 発行
ふと、窓の向こうで誰かが近寄ってきて手を振っていることに気付く。
顔を上げると、背の高いスラリとした女がホームで私を見ていた。
それが君原優佳利だと気づき、私も笑って手を上げて見せる。
再び、安堵と失望が半分ずつ。
間に合っちゃったか。


静の異母兄、渡部研吾が消息不明になったらしい。
突然呼び出された研吾のパートナー:優佳利と、奈良への旅を誘われて・・・
研吾とは、それほど親しくはないのにと思いながら、優佳利の話に乗ってしまった静。


   恩田陸さん、以前読んで結構興味を持ったのですが、
   これは正直好みから外れていました。

   優佳利という人、実は他人でした。藤島妙子。
   ただ妙子の言葉によれば、研吾・優佳利とは、奇妙な三角関係で成り立っていたという。
   そして、優佳利は交通事故で亡くなったとも。

   そのあたりは本当にしても、
   次々と続く妙子の嘘は、不思議なことに物語の中で見事に研吾にも優佳利にも受け入れられていく。

   恩田さんの本の特徴でしょうが、
   夢と現実の境界を行きつ戻りつ~なふわふわした物語。
   それが、楽しければまた良し・・・でしょうが、何かまともに読むのが無駄な気もしました。

   ミステリーっぽい部分は、それなりに楽しめましたし
   終わり部分は、唐突感もありながらそれなりにナルホド。

   でも、暫くこの方の作品は近づかないかもしれません。



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虚空の冠 / まひるの月を追いかけて


こすずめ、ただいま温泉地へのバスツアー参加中。明日帰る予定です。
予約投稿です。





虚空の冠上下
楡周平 : 著
新潮社 : 発行

渋沢と幸造の間に続いていた友情。
人情味豊かな渋沢に・・・やはり潜めた本性が。
最後にあっけなく消滅する。そうなんだよね~

そう言えば・・・新聞社が伝書鳩を通信に使っていた時代があったな。
NET社会の現代現在から、そう遠くなかった過去。
サクサクと、どんどん読めます。



   モデルは○日新聞?
   最近の、その新聞社の凋落していく様と重なりました。
   伏線の張り方、「鳩」の使い方好きな作家:楡さんの物語展開です。


mono15_2015011723280602c.gif



   時代はGHQ統制下の中、情報管理が思う様に行かないある日、
   離島の火事の取材途中、
   海難事故に遭遇した新聞記者:渋沢は、米軍艦船と衝突事件での唯一人の生存者となった。
   渋沢が、海難事故のもみ消しと黙秘の肩代わりに得たものは・・・

   事故を封印するため、自らも唯一の生き残りであることを封印。
   それをきっかけに、政治力を持つメディアの覇者まで上り詰めていく渋沢と、
   新聞社の伝書鳩係の少年とのつながりに心温まる心情を持ってよみました。

   ・・・が、

   上下巻本にありがちですが、これもでした。
   上巻は快調に読めてサクサクも、下巻はペース落ちました。

mono15_2015011723280602c.gif



   最近元気な電子書籍、この中ではまだ試行以前。
   紙社会の敵となるかもしれない電子書籍を巡る攻防は。
   それはまだ近未来のテーマ、「未来予測」を扱っています。

   電子書籍、実は私もどうなて行くのか?きになっています。
   だって、私は、紙が好き!ですもの。




まひるの月を追いかけて  は、↓で。
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シェエラザード


シェラザード上下浅田次郎 : 著
講 談 社 : 発行

まるで不幸な女の流転を見るよう~と、律子は言った。
(船の代名詞=Herからでしょう)

十字船として国際的に認知された客船。
航路の安全を保障(安導券)されて、
絶対に沈められることがないはずの十字船、弥勒丸



   昭和20年、豪華客船は沈没した。
   膨大な金塊を運ぶための、人柱:2300人の命と共に台湾沖に沈んだ。

   実際には「阿波丸事件」と呼ばれる事件がモデルですが、
   敗戦を確信していた日本が最後のあがき、無謀な密命の被害には憤りを感じました。
   でも、多分これは小説部分の創造が多いのでしょうね。

   昭和16年、横浜⇔サンフランシスコ航路のために完成しながら、
   就航前に戦争に駆り出された民間旅客船、弥勒丸・・・実際の阿波丸とは少し違いそう。
   阿波丸は、高速旅客船だったようです。

img_1r.jpg
緑十字船当時の弥勒丸…想像スケッチ。お借りしています。



   イギリス領から日本の支配下に収められ、昭南と呼ばれたシンガポール。
   ラッフルズホテルが、日本軍人の仕事場になっています。
   あの・・・ラッフルズホテル^^


   時は流れ~~
   宋英明”と名乗る老台湾人から、弥勒丸の引き揚げを持ち掛けられた軽部と日比野。
   命を懸けた決断・・・
   聡明な、ハンサムウーマン律子、カッコいい!。

   タイトルの「シェラザード」は千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)の王妃の名前。
   リムスキー・コルサコフの交響組曲シェエラザード・・・物語のBGMになっていました。


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探偵大杉栄の正月

2日続けて本の話でごめんなさい。

共に、明治時代後期と大正初期の浅草が舞台で、時代背景・登場人物など重なる内容の本。
こちらの方を昨年末読んで、その次が『あぶり繪』でした。・・・実は、感想を書いてない本、まだあるの。

2つの物語を読みながら、自分が当時の浅草に詳しくなったような錯覚と親近感を持ってしまったほどです。
今のうちに簡単に書いておきます。



・・・  ・・・





大杉栄の正月典厩 五郎 : 著 
早川書房 : 発行

大杉栄って、あの大杉栄?

その名前で思い出せることは、大正時代の社会運動家:無政府主義者で、
伊藤野枝と幼い甥と一緒に甘粕某(のちの満州国大尉)に殺されたヒト。

その大杉栄が探偵?
それと、お正月?
よくわからないまま、装丁に惹かれて読み始めました。
なかなか面白い。というか。興味深い。。。




  データベースによりますと、
   ーー 大逆事件の判決が下ろうとしていた明治44年正月。出獄したばかりの大杉栄は、大富豪夫人の失踪事件の        調査を引き受けた…。帝都を揺るがす事件に挑戦するアナーキスト大杉栄。その瑞々しい探偵ぶりを描く歴ミステリ ーー

   大逆事件、聞いたことはありますが、地理や歴史は全く苦手(恥)なので調べました。
   天皇、皇后、皇太子等に危害を加えたり、加えようとする罪ですが、実は事件は4回あって・・・詳細はこちらで。
   フムフム、ナルホド。お蔭で少しお利口に~~
   ついでながら、大杉栄はウィキペディアで。


  大杉が、大逆事件の少し前の赤旗(せっき)事件=で逮捕され2年半の刑期を終えて出獄したのが明治44年11月。
  翌年の正月:1月3日に”下駄重”と綽名する幼馴染みの官憲がやってきた。
  大富豪夫人の失踪事件解決を頼まれ、、、大杉探偵誕生。
  
  富豪夫人探しの中で現れる、富豪とは特別な関係にある、お約束の美しいが謎を秘めた女性:香也子。
  
十二階下


  「香也子には知也子という妹がいる。ここ数年、十二階下のジゴクにいたことは確かだ。うまい具合に男をつかんで
  今は北海道で暮らしているらしい」
  十二階下のジゴクとは、東京一の魔窟であり、淫売窟のことだった。(ママ)


  下駄重から、情報を得た大杉。
  同じころ・・・人探しと浅草周辺で頻発する放火との意外な接点が浮かび、
  大杉探偵の推察もうまい具合に的中するって、当然といえばその通りですね。



  幕末~明治末の政治権力の実態や、その頃の東京の雰囲気などが興味深かったです。
  これにも、多くの実存人物が登場します。

  石川啄木・松井須磨子・荒畑寒村・添田啞蝉坊・黒岩涙香・野村胡堂・東条英機・竹久夢二・神近市子等々・・・
  作者ノートとして、奥付け部分にそれぞれのその後が書かれていました。



  ある種の歴史小説と思ってもいいかも知れない。
  
  これは、私の本棚には残らないかも。
  

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あぶり繪 ---- 素敵な挿絵、ちょっと入れてみました。

あぶり繪上下星川 清司 : 著
日本経済新聞出版社 : 発行

大正末期~昭和初期の浅草の人間模様が生き生きと描かれています。

2001年~02年、日経新聞夕刊の連載小説だったらしい。
新聞小説はほとんど読んでいるのに、不思議に記憶にありません。この本、装丁も良いし、挿絵(穂積和夫)もいいのに・・・何故だろう?



  星川清司という著者、いいなぁ☆
  説明はほとんどないのに、人物像や風景、雰囲気がすぐそこにあるような・・・
  江戸言葉でしょうか、言葉使いも文章も切れがよくてリズムもあって、心地よい!

  プロフィールで、納得です。
  浅草出身で大映映画 市川雷蔵の「眠狂四郎シリーズ」や、勝新太郎の「座頭市」等々の脚本を書いた人。
  1989年で「小伝抄」で直木賞受賞も、でした。映像の世界に住んだ人だったのですね。


page_20150103221830f36.jpg



  文中からの引用が、帯にありました。そのまま写します。


  上巻 
    「いいから殺しなさい。私を殺して」
   あの震災の火の中で、銀子は言った。忌まわしい声だった。
    いつまでも引きずっていないで銀子なんか忘れてしまえ、と鏡の中の昌平が言う。忘れようにも。おれの中に
   いる銀子がとり憑いて去ろうとしないのだと心の底で昌平がつぶやく。
    銀子が娼婦であったか、なかったか。そんなことわかりはしないよ、と鏡の中の昌平は顔を歪めた。たとえそう
   だったとしても、それがいったい何だ。女には誰だって娼婦が身を潜めている。男が獣であるように。

     

  下巻
    美を追い続けることは死に至る。
    芥川は文章の美を追い、鬼となって生(いのち)を自ら絶った。佐伯は絵画の美を追うあまり狂ったのかもしれない。
    双方の美をともに追いはじめようとおもい初めていた昌平は、二つの死に戦慄した。マキの目にも昌平の沈黙
   は異様に見えた。けれど、三千代がいるので問いかけることをためらい、その場を離れた。
    「パリを見たい。佐伯をとらえ、狂わせたパリとは、どんな街なのか、……その姿を見たい」
    心の中で昌平はつぶやいていた。





  関東大震災を挟んでの浅草模様に絡ませて、
  物知らずな私でも知ってる!と親近感を抱く人々や場所がぞろぞろ出てきます。

  順不同に思い出せば、
  サトウハチロー・川口松太郎・久保田万太郎・浅草オペラの田谷力三・藤原義江・エノケン・ 築地小劇場創設期の
  杉村春子に、小山内薫・山本安英・東山千榮子・・・そして、十二階下とか神谷バーとか電気ブランetc.

  そんな実在の人々に混ざっての主人公たち、
  もしかして、みんな実際に居たの?とドキドキしながら、楽しんだり切なくなったり・・・

  あぁ~~
  この本は手放せない。

  この本の魅力は、実はもう一つあります。
  それは、女性の衣装です。
  読んだだけで惹かれます。どれも私の好きな取り合わせ・・・

  できたら追記に取り合わせてみます。

 
  えっと・・・
  「縞紬に黒地の帯を下目に」
  「あさぎ鼠地に濃納戸ひと色の羽織の下によろけ縞の様に枝垂れた柳を濃紫に近い藍ぼかしに黒繻子の帯」
  「鈍色に染めた紬の着物に黒地に流し水という柄の帯」
  「華やいだ黒にちかい紬にすがれ菜の花の塩瀬の帯」
  「渋い紬の着物に吉野格子の帯」 
  といった衣装のヒントから、いろいろ探したのですが無理です。私には。。。

  ネット世界をさまよって。寄り道ばかり・・・
  映像化されたらうれしいのですが。

 

    
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海の翼

海の翼
秋月 達郎  : 著
新人物文庫 : 発行

半田繋がり・・・
脇道ですが、アマゾンでこれは、確か80円。
寂野(昨日の記事の)は、1円でした。
それぞれ送料他が250円ほど必要で、それでも2冊で600円弱。
1円の本、心配でしたがなんと人が読んだ気配のない新古書。
流通の世界、不思議なことになっています。


感動 ( ;∀;)、何度も泣いてしまいました。



  イラン・イラク戦争さ中=勃発から5年目=の1985年(昭和60年)3月17日のこと。
  イラクのサダム・フセインは3月19日の20時半以降にイラン上空を飛ぶ全ての国の航空機を無差別撃墜すると宣
  言。

  48時間以内に脱出しなければならない・・・
  当時イランに滞在していた外国人たちはパニックに陥った。

  自国民救出のため、各国が緊急・臨時便を飛ばす中、
  日本は自衛隊機も日本航空も救援便を出すことをしなかった。
  正確には、自衛隊派遣は社会党の猛反対で、日本航空は労組の傾向によって、出来なかったとか。

  これによって、帰国の術を全くなくしてしまった400人近い日本人。
  それを救ったのが、トルコであった。
  当時のトルコは疲弊状態で、日本人をはるかに超える在イランの自国民を抱えるトルコには、到底頼頼める話ではないと  承知しながらも、最後の頼みの綱と重い気持ちで臨んだのが、、、

  救出機の用意を引き受けると、躊躇うことなく即答したトルコ。
  頼んだ方が吃驚な展開でした。




  タイムリミット目前にして、撃墜の危険を承知での日本人救出を英断したトルコ政府ですが、
  それには、殆どの日本人は知らない話をトルコ人は皆が知っている!事実があったからでした。

  トルコ=オスマン帝国=軍艦「エルトゥールル号」の遭難事故にまつわる話。

  7分39秒の長いものですが、出来たらこれ↓を見て頂きたいです。




  和歌山県の串本沖に浮かぶ断崖絶壁が切り立って紀伊大島。
  その、大島沖で世界の海難史に残る大きな海難事故が起こったのは明治23年。
  大破した船は、日本への親善航海から帰路についたばかりのオスマン帝国(現トルコ)の軍艦「エルトゥールル号」だった。

  海難者を必死に助けた、貧しい島民と伝え聞いた明治天皇を挙げての日本政府。
  その恩を、トルコは100年以上に渡って親が語り、教師が語り、幼子までが知って感謝していました。

  多くの人に読んで頂きたいと思う本でした。



ところで・・・これはアララト山。

アラトト山2

イランとトルコの国境にある、2つのアララト山:大と小。

アララト山1

ノアの箱舟が乗り上げた山だそうです。
富士山にそっくりでしょ。
本って、いろいろ新しいことに出会えます。



  あ、それにしても・・・
  何故、これが半田に関係があるのかしら?

  エルトゥールル号の遭難は、明治天皇の半田行幸と同じ明治23年のことでしょうか?




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半田と、世間の棺(せけんのかん)

前記事の続きです。


半田は、名古屋の南に延びる象の鼻のような知多半島・・・その、真ん中あたりに位置します。


photo_spot2_map.png
半田は、

運河沿いの蔵や赤レンガ造りのビール工場跡などロマン豊かなたたずまい。
『ごんぎつね』などの童話でお馴染みの新美南吉の生まれ住んだ町。
夏には、華麗で勇壮な三十一台の山車まつりで賑わい、
牧畜も盛んで半田牛、春の彼岸花も有名です。

そして、
江戸時代から醸造と海運を利に発展した経済的にも文化的にも豊かな町です。


過去記事の半田 ・・・・   彼岸花 ・・・・ 




DSC00694.jpg

その半田にちなんだ小説の話を聞いて買った二冊は、
寂野(さみしの)』、澤田ふじ子著と、『海の翼』、秋月達郎著。

澤田ふじ子作品の世間の棺(短編集:寂野に入っていました)は、
内容に少しヒントを貰って、あとは実際に読みます。

ヒントは・・・明治23年、明治天皇の半田行幸にまつわる話。

それにしても、愛知県の小さな町に現人神(あらひとがみ)の行幸ですか?
いささかの手落ちも許されない細かな心配りと、莫大な費用が強いられるでしょうに、なぜ半田?

きっと不思議そうな顔をしていたのでしょうね。
わかりやすく説明していただきました。

それが、↑に書いた半田の概要に由来します。


『世間の棺』は、単独ではなく短編集、『寂野』に収められていました。
感想は↓、続きを読むで。




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象の背中 / 震度0

朝から、過去に読んだ4冊の本のまとめを書いていました。
なぜか・・・【震度0】を書いた物がなくなりました。

再び書くのも億劫なので~
超・超簡単に。

とりあえず【象の背中】と【震度0】だけ。後の2冊は、又後にします。


                                。。。。。。。。


象の背中
秋元 康 : 著
産経新聞出版 : 発行

肺ガンで余命6カ月を宣告された俺=藤山幸弘=、48歳。
ステージ4と知って、延命治療を一切拒否することにした。
考えた・・・最期の時間を何に使うか。。。
死ぬより忘れられることが怖い俺は、「遺書」を残すことにする。

遺書と言っても、
中学生時代、恋心を打ち明けられなかった初恋の人。
高校時代、お互いに口をきかなくなってそのままの友人。
結婚の際に、切り捨てた彼女。など宛に、書いたのは手紙。




      再会した彼や彼女達とは見事に和解できますが、
      ま、を控えたヒトとの対面ですものね。

      その辺りは良いとしても、ホスピスに入所後、
      長年秘密の愛人と奥さんを引き合わせたり
      長男を味方に引き込んだりは、ちょっと許したくない。。。

象の背中 旅立つ日



     これ、絵本にもなって映画化もされて、一時期話題になりました。
     映画も絵本も見ていませんが、脚色を確かめてみたいです。


著者:秋元さんの言葉↓です。

象は死期を悟ると、群れから離れてたった1頭で死んでいくとよく言われています。
それがなぜなのかはわかりませんが、すごくロマンティックですよね。
だけど、はたして人間が象のように1人で去っていけるだろうか。
人間だったら、誰にも迷惑かけずに死にたいなと思って残していく人たちに背中を向けつつも、
どこかで「背中を見ていてほしい」と思っているはずなんです。
象が群れから離れていくときに、象が背中を見せて去っていく。
そのとき、去っていく象は、一瞬、振り返るんじゃないか、と僕は思います。
振り返ったときに、象はいったい、何を考えるんだろう。そんな思いを込めたタイトルです。



                                。。。。。。。。


震度0
横山秀夫 : 著
朝日新聞社 : 発行


  阪神大震災の前日、N県警警務課長・不破義仁が姿を消した。
  県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破がなぜいなくなったのか?
  本部長をはじめ、キャリア組、準キャリア組、叩き上げ、それぞれ
  の県警幹部たちの思惑が複雑に交差する…。
  組織と個人の本質を鋭くえぐる本格警察サスペンス。
                          --BOOKデータベース-- 



     横山ワールドが、少し緩んでいました。
     あ、悪い意味ではありません。
     いつもは、警察内部のキャリア対ノンキャリアの地位や面子に絡む、陰湿な男の世界ですが、
     今回は、官舎(公舎)住まいの奥方達のこころ模様も多く見られ、、、うふふ、さもありなん。

     それにしても、あの阪神大震災当日のキャリアの失踪が、
     災害よりも大事件って^^

     小説ですよね。どこまでも。
     もしかして、お役所って庶民より内部人事が大切ってこともありでしょうか?

     小説の中だけであって欲しいです。




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赦し
このところのPC疲れをほっとさせる一休みは、本を読むこと・・・でした。

私同様(いえ、もっとかな?)暇人の夫が、次々と読み終わった本を渡してくれます。
つい、読み始めてしまいます。

いけない!何冊も感想を書いていない


今日は、読了の書名だけ書いておいて、後ほど改めて感想は書きましょうか。

虚空の冠(上下)・・・ 楡周平
  象の背中  ・・・・・・・ 秋元 康
   震度0  ・・・・・    横山 秀夫
  旅人の和 ・・・・・   秋山正幸




本





赦し

矢口敦子 : 著
幻冬舎 : 発行

この著者の『償い』の続編です。 ⇒ 償い

十年前に逝った妻子への贖罪の想いを抱え、日高は日雇い労働者としてひっそり生きていた。しかし、元医師である彼は、気持ちとは裏腹に老女の院内感染、母親による幼児虐待という二つの「死」の疑惑を追うことになり、人生が動き始める――。62万部突破のベストセラー『償い』の“ホームレス探偵"が、哀しき人々を取り巻く謎に迫る、感涙のミステリ。―「BOOK」データベース―


元医者でホームレスだった日雇い作業員日高英介が主人公。
身寄りのない老婆ハナに好かれ、
ハナが持つアパート貴風荘に住むようになって、ホームレス脱却。

脳梗塞の発作で倒れた老婆に関わりをことに持つなるが、
息子や兄弟・甥・姪などの存在が明らかになって、
ハナの遺産を狙った親族間の争いにもつながります。


親族が突然の様に現れたのは、ハナが
従業員募集と偽って出した新聞広告。
【学童疎開中、3月十日の東京大空襲で孤児になった人』で、三人の異母兄弟が見つかり、
その後も雇用主と従業員の間柄を通したことは何故か?納得できる説明は有りません。

全体に大雑把な話の展開で、
結末も、あまりにもあっけなく不自然に思いました。

そうそう・・・
『償い』に出てきた、青年=”人の「心の泣き声」を感じ取ることができる草薙 真人(くさなぎ まこ)と”が僅かに出てきて、彼にに手紙を書く場面は、この小説では意味がないかな?とも。


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旧友は春に帰る
旧友は春に帰る2
東 直己 : 著
早川書房 : 発行

帯に踊る文字は、
あのモンローが帰ってきた!
<ススキノ探偵シリーズ>最新作 (2009年11月発行の初版本)

著者とは無縁でしたが、<ススキノ探偵シリーズ>で人気者?



  4億のはずが、実はは800万だった・・・うふ。ありがち。
  でも、妙に納得できる部分もある話な気もします。

  大型の台風19号を警戒しながらの1日。
  軽い読み物・・・ まさに暇つぶしのエンターテイメント。



  いた包みの中から出てきた2つのパッケージ。
  10万円の収入印紙が20個印刷されたシートって、1枚2百万円で、、、
  200枚ずつ包装されているモノが2つってことは、合わせて4億円。
  その、4億円の収入印紙を巡るオハナシ。

  25年前のある事件を契機に沖縄へ行ったはずのモンローから一通の手紙が届いた。
  手紙に彼女の携帯電話番号とメルアドが記されていた。連絡を取ると、いきなり「お願い。助けて」ときた。


  彼女はどこへ行こうとしているのか?
  懐かしさと甘ったるさと、
  そして残酷さが交錯する。(は、帯から。)
 
  これも夫からのお下がり本
  ケチなんでしょうね、私。
  自分で選んで読みたい本がたくさんありますが夫のお下がりを読んでから、と思うとなかなかたどり着けません。

  この主人公、
  会話がリズミカルで、主人公の行動も思考も軽い。
  こんな生き方は、男の憧れかも知れないけれど所詮は小説、と思ったのですが
  著者の プロフィール が、かなり主人公と重なってます。
  北海道大学中退。北の歓楽街ススキノでその日暮らしの一方、
  家庭教師・土木作業員・ポスター貼り・カラオケ外勤・タウン誌編集者などを経て、
  92年『探偵はバーにいる』で作家デビュー。以後、ススキノを舞台にススキノ探偵シリーズなどを書く。。。略


無題

文中に出てきた喫茶店。
名前が懐かしくって・・・↑こんなものを探し出しました。

世紀近く前のこと。
知り合いがお店を出す時に、私が名付けたお店の名前:ろしなんて

ドンキホーテが乗った痩せ馬の名前をつけてしまったからでしょうか、
3年で消えました。

車のステッカーにもしたかったのですが当時は高嶺の花で、諦め
やむ無くコースターにしたものです。 design by こすずめ。





    
 
 
  ところで。。。

  夫は、無謀(?)にも関西方面での同窓会に傘も持たない無防備な体制で出かけました。  
  全く、その楽観的な思考回路は信じられない・・・

  こすずめ地方、17:19、エリアメールで避難準備情報発令しました。
  関西は今頃どうなっているかしら?

  メールが出来ない夫から、☎です。
  なんと、全くなんでもない天候^^ですと。

  めでたし~
  でも、油断できませんぞ!



  
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晴子情歌
晴子情歌(上下)
  高村薫 : 著 
  新潮社 : 発行

  カバーだけで、帯がなかったので引用が出
  来ません。コピー、気になります。
  
  夫が買ったけれど読む気がしない本らしい。
  せっかくなので読みました。
  この著者、確かにもの凄い表現者ですが、個
  人的には苦手です。
  テーマも、ひねり過ぎた文体も。。。


 
  30歳を過ぎて、遠洋漁業船に乗り込んでインド洋上にいる福澤彰之の元へ
  母:晴子は長い手紙で、家族の歴史と自分の半生を、何通も書き送り続けます。
  繰り返し読む息子:彰之は、自分の言葉で、行動で来し方を語ります。

  その手紙・・・
  見たこともないような、難しい旧仮名&旧字体づかいなのには、下巻になるころようやく慣れました。

  が、この原稿は手書きかしら?
     辞書にはあるのかしら?
     画数が多いし、辞書で見つけても格のは難しいだろうなぁ~
     更には、校正が大変だったろうな^^  など、余計なお世話も。

  もう一つ、内容に集中しにくいことは、
  母・晴子から息子への手紙に書くにしてはあまりにも生々しかったりする内容にも。

  読みながら、既視感っぽいのにも気が散るのですが、その理由はわかりました。 
  息子:福澤彰之は、淳三と結婚した晴子と淳三の兄:榮とのあいだに生まれています。
  そして、彰之は漁船に乗りながらも近くの寺の後を継ぐ設定。

  その実父:福澤榮は、国会議員。
  福澤榮。青森県選出の衆議院議員は、古参の自民党議員で大臣を歴任している大物議員。
  息子の僧侶:彰之との軋轢・・・新聞小説でたまに読んだ『新リア王』に出てきました。
  確か日経の連載小説・・・なかなか入り込めなくて、時々斜め読み。

  この著者の作品、『照柿』『レディージョーカー』も読んだ記憶がおぼろですがあります。
  いつも、人間関係が複雑で判りにくかったように思うのですが、
  これも!
  登場人物、こんなに複雑で大勢で、書きながら間違わないのはさすがとしか思えません。

  ま、
  こすずめ頑張ったで賞^^を頂きたい。
  努力賞~~(うふふ)
 
  

  
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ぶなの森の葉かくれに
ぶなの森の葉がくれに2佐山 透 : 著
展 望 社 : 発行

初めての著者でした。
久し振りに、後味の非常に良い本に出会いました。
タイトルは、昔よく歌った”流浪の民♪”のメロディから来ています。

ーー1940年東京生まれ。学生時代よりフィクション、ノンフィクション、エッセイ等を数多く執筆。ことに青春小説、芸能、スポーツの分野では、それぞれ第一人者となるが、1990年突然渡米。15年間のセミリタイア生活に入る。2006年帰国(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ーーが著者紹介。




  著者、一言で言えば、いろいろな分野で大ブームを巻き起こした人物らしい。

  小説・・・新人賞受賞は高校時代、いくつかの雑誌に小説やエッセイを書いていた大学時代。
  卒業間もなくは、その当時創刊の女性週刊誌のトップライターとなり、
  かなり荒っぽい仕事(解説から)もしたのち、仕事を止めて突然渡仏。

 
  時を経て・・・流行中のジュニア小説誌を書けは、
  その清冽な作風は多くの少女ファンを生み出した(解説から)そうだ。

  あまたの娯楽誌に小説、エッセイ、インタビューものを書き、
  TVで芸能評論家・解説者もこなす、芸能レポーターのハシリのような存在(解説から)にもなった。

  一面、膨大な量の名前の出ない文を書きまくってもいる
  いわゆるゴーストライター、または少年少女名作集20巻など著者名の出ない作品ですね。


  やがて、40歳半ば・・・
  佐山はゴルフ界にスタンスを移動、瞬く間に人脈を広げ某ゴルフ誌のすべて:企画・取材・文章をこなし、
  TV番組に毎晩のように出演もした。(解説から)

  その後又日本を離れ、親友のプロゴルファー青木功のシニア競技生活を見守り・・・

  15年経って平成18年、 
  『帰ってきた酔っ払いだよ』とうそぶきながら日本に帰り、

  もう、自分を知る人はないだろうと、言う安心感(解説から)と匿名性(解説から)の中、
    本を読み
    映画を観、
   オペラを楽しみ、
    酒を飲み、
    ゴルフに遊び、 年に3回ほどヨーロッパかアメリカに行く。
   そんな生活が改めて始まったようだ。。。(この部分、解説から)
 


  難しい文章は書かない。すっと読めて、無駄な引っかかりがなく
  読んだあとにすぐ忘れられてしまうのが、自分にとってのいい文章という著者の言葉通り、

  無駄なく、するすると読めました。




  帯です ↓
       少年・紀男の成長を描くこの小説は教養小説であり、
          若い母・美子の青春小説であり、望郷小説である。
            もちろん家族小説であり、時代の証言小説でもある。
                さらにロードムービーの要素も併せ持っている。 (本書解説より)


 

  ただ、ちょっと引っかかるものが・・・

  この著者、私と同じ時代の人なのに、そして、そんなブーマーらしいのに思い出せない。。。
  私がゴルフ病にかかっていた頃と、時期が重なっているようにも思うのですが、
  解説者として思い出せない。
  微妙に時期がずれているのかしら?
 
 
  
  解説もとてもよくて、私が感じたことがそのままうまくまとめられています。
 
  殆ど借り物の文になりました。
  すみません。



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ワシントンハイツの旋風(かぜ)
ワシントンハイツの旋風   山本一力 : 著
講 談 社 : 発行

ひたむきに働く。ひたむきに恋をする。それが、昭和の青春!

帯の言葉です。
山本一力、最初で最後の現代小説は、あの頃への憧憬を、ありったけ。
仕事もオンナも一所懸命 痛快!自伝的青春小説。
著者、最初で最後の現代もの。



   初めての作家さん。
   確か、時代物を書いていらっしゃる…その程度の知識ですが、最初で最後の現代ものですか、ナルホド。

   リズムがあってシンプルで、読みや空くわかりやすい文章・・・
   さすがプロ!。
   しかも、作者プロフィールにかかれているそのままの時系列で内容も進展します。


   どこまでが本当で、どこからがフィクション?
   自伝を書くとして、ここまで冷静に突き放してしかも面白く書けるって素晴らしい^^

   と、読み進めたら、
   だんだん辛くなりました。

   主人公が、スーパーマンになっていく!

   高度経済成長に沸く1960年代=昭和30年代〜40年代の話。
   貧しい母子家庭育ちの主人公が、上京後住み込んだ新聞店での新聞配達エリアに<ワシントンハイツ>があって、
   好奇心+向上心に満ちた主人公は、ここで英語力を身に着ける。
   同じころ、志を立ててピアノを征服。


   陰なる努力もあったでしょうが、
   その間、熟れた女性達とのあからさまで、週刊誌的な関係が次々と。。。

   すべてに自信を持つことのできる(た?)著者の様子が、
   何とも胡散臭く、逃げ出したくなりました。


   私、嫉妬しているのかも。



装丁と挿絵が、とても魅力的でした。

ワシントンハイツの旋風3

木内達朗 (きうちたつろう )さん、時々見かけたあのイラストレイターさんだわ。
好きだわ~






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再会
再会
横関 大 : 著
講談社 : 発行

第56回江戸川乱歩賞受賞作「再会のタイムカプセル」の改題。

小学校卒業の直前、悲しい記憶とともに拳銃をタイムカプセルに封じ込めた幼なじみ四人組。23年後、各々の道を歩んでいた彼らはある殺人事件をきっかけに再会する。わかっていることは一つだけ。四人の中に、拳銃を掘り出した人間がいる。繋がった過去と現在の事件の真相とは。第56回江戸川乱歩賞受賞作。
                                         ――BOOKデータベース――



   さらさら読める文体でしたが、
   読みながら、ム?タイムカプセル?小学校校庭・4人の同級生・・・?
   これ、読んことがある?と何度も中断しました。

   タイムカプセルを埋めた幼なじみ4人が、23年ぶりに顔を揃えたのは拳銃による殺人事件がきっかけだった。
   被害者、スーパー<フレッシュサクマ>の店長、佐久間秀之は、
   家族からも従業員からも、存在を疎まれ恐れられていたていた無法者。
   そして、4人のそれぞれが憎んでいた人物。

   ・・・・・ あのタイムカプセルに拳銃が入っていたということは、俺たち四人以外に知る者はいない
   ・・・・・ カプセルにつけたダイヤル錠の暗証番号を知っているのも四人だけだ
   ・・・・・ 俺たち四人のうちの誰かがタイムカプセルを開け、あの拳銃を持ち出した。そう考えるよりほかにない

   23年前、全てはタイムカプセルにとじ込めた筈だったが、
   秀之を撃った凶器は、あの日、校庭に埋めたあの拳銃。
   日本警察の正式拳銃:ニューナンブM 60 。

   小学校時代の幼なじみ、4人は、
   ある日、圭介の父の殉職現場付近に居合わせた。
   圭介の父親は、交番勤務の巡査だったが、発生した強盗事件の犯人に射殺されていた。
   犯人も警察間の持つ拳銃で撃たれ・・・

   その拳銃を4人はタイムカプセルに閉じ込め、校庭に埋めた。
   4人だけの秘密だった。。。

   既読感、読み終えて検索してみました。
   あ、やはり^^
   ドラマ化されていました。

   出演者を知って、間違いなくドラマ見ています。


   確かに、あまりの都合の良すぎるぶぶんがあって、気にはなりましたが好きな作品でした。
   
   江戸川乱歩賞選考委員の皆さんの選評、凄く省略して・・・

   ♢ ご都合主義はあっても、よく練られたプロットと平明な文章力に力を感じる――内田康夫さん
   ♢ もっとも評価した作品ではなかったが、話作りも丁寧で抜群の安定感――恩田陸さん
   ♢ 表現方法が好みではなかったが、、、――今野敏さん
   ♢ 瑕疵はあるが、事件の派手さではなく語り口でひっぱたことを、高く評価――天童荒太さん
   ♢ 4度目の選考対象作品は、背伸びをやめた「乱歩賞の傾向と対策」のようなものから解放――東野圭吾さん   




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【黄金伝説】 と白蓮たち

連続TV小説≪花子とアン≫、ほとんど毎日見ています。
前にも書きましたが、白蓮の衣装を楽しみにしています。
最近は、花子の妹:かよ の着物も楽しみです。

連子(本名:燁子)のことは、<白蓮れんれん>で少しわかりました。
が、あれには、花子は全く出てこないのがもの足りません。

花子とアン4

蓮子は柳原白蓮(燁子)、夫の嘉納伝助は伊藤伝右衛門が、モデルになっています。
炭鉱夫から筑豊の石炭王の一人にのし上がった伊藤伝右衛門は、
多分、自分の出自や無学・無教養に引け目を持ちながら、


【黄金伝説】(荒俣宏)によりますと、
それでもか、それだけにか・・・燁子(白蓮)を愛し、尽くした。
白蓮好みに作り変えた本宅は、シックな大人の趣味を生かした邸宅だったらしい。(荒俣氏による)
学歴や教養はなかったが、天性の趣味の良さがある。金持ちにありがちな無茶がない。
枯れて淡々としている、とも荒俣氏は言う。



伊藤伝衛門邸1

白蓮の暮らした部屋からは、広がる日本庭園を見渡せ、トイレは水洗だったという。

燁子(連子)が宮崎竜介(ドラマでは宮本龍一)の元に出奔、絶縁状は新聞に掲載され、
「白蓮事件」として世間を騒がせたこの駆け落ち・・・
その大騒動や、経緯がこの本【黄金伝説】には詳しいです。

結局、伝右衛門は
「一時といえども、おれが愛した女だ。今後一切白蓮には手を出すな。話題にするな」と、
人々に命じ、姦通罪に問わなかった。とか。

この潔さと、忍耐力が、伝右衛門を更なる男として完成させた・・・らしい。


********************




黄金伝説荒俣 宏  : 著
集英社文庫 : 発行(荒俣宏コレクション)

明治から大正、昭和にかけての日本の一時代を築いた産業王たち。
荒俣氏が「王」と呼ぶ、偉人・怪傑・怪人達を
産業考古学という視点で荒俣氏が見る。
その栄枯盛衰と、エピソードが興味深く、面白いと同時に著者の豊富な知識に感心しました。
『PLAYBOY日本版』で1988年に連載された読み物を一冊にまとめた本らしい。



 
   じつは、この本のことを記事にすることをずいぶん迷いました。
   もしかして、自慢?と、取られるかもしれない・・・と。
   でも、本当の私は破天荒な親類を恥ずかしい存在と思っていました。
   最近、ちょっと違ってきたかな?

   折しも、白蓮と2度目の結婚相手である石炭王が注目を集めたり、
   富岡製糸場が世界遺産に登録されたり・・・で、紹介したくなりました。




    抜きんでたアイデアやスケールの大きさから、大金持ちになった「王」達ですが、
    庭に琵琶湖を掘ったり富士山を作り芸者を総上げで乱痴気騒ぎするような、絵に書いたような成金ぶりは見られず、
    質素な暮らしの中で新進気鋭の産業を起こし、時代の流れに滅びて行った姿が、
    ありがちな平板な年表とは一味違う、独自の切り口が絶妙です。(荒俣氏)

    残念なのは、資料の写真がモノクロで小さく、見にくい。




    この本を、不思議なご縁で手に入れたのは2年前。
    偶然、ブロ友さんのご縁者さんに私の旧姓を見て・・・
   当時、ルーツを辿りたいと思っていた私が、もしや親類?とお訊ねしたことから、教えられました。

   内容を見てちょっと、びっくり!
   13章の中で、3つの章に知り合いのご先祖が出ていました。
   緑の文字の3つです。


   第1章 サフラン酒王 ・・・ 吉沢仁太郎
   第2章 サトウキビ王 ・・・ 玉置半右衛門
   第3章 稲穂王    ・・・  伊藤文吉 
   第4章 ニシン王   ・・・  江差・むつ 編
   第5章 石炭王①  ・・・  麻生太吉
   第6章 石炭王②  ・・・  伊藤伝右衛門
   第7章 銅山王     ・・・ 広瀬宰平

   第8章 生糸王  ・・・ 原善三郎 原三渓 中居屋重兵衛

三溪園 ○ 世界遺産に登録決定した富岡製糸場。
 三井財閥が経営に苦しんでいたものを立て直した、生糸王・原善三郎。
 日本最大の生糸輸出港:横浜に各地の歴史的建造物を移築し、
 三渓園を造ったのが、養子の原三渓。
 でこの人に繋がる友人がいます。 
 このです。


   第9章 たばこ王 …岩谷松平 村井吉兵衛

天狗煙草 ○
 岩谷松平、実家の先祖です。
 これには書かれていませんが、宣伝王:松平を助けたのは製造を担った
 弟:右衛でした。
 父は、右衛の孫になります。
 実家には<天狗煙草>の由来になったと伝えられる天狗像もありました。



   第10章 鉄道王 ・・・ 雨宮敬次郎 根津嘉一郎
   第11章 映画王 ・・・ 永田雅一

   第12章 遊郭王  ・・・中村編

稲本 ○
 ここには、一度行ってみたかった。
 数年前まで料亭として誰でも行かれる場所でしたのに残念です。
 この本で荒俣氏にいろいろ話しておいでの方は、知り合いのお父上。

 こすずめが旅行を一緒に楽しむ友人の、高校の親友(かな?)
 つまり、友人の友人・・・
 私も一緒に旅をしたり、お茶や買い物も何度かご一緒しています。

   第13章 南海王 ・・・ 宮下重一郎 




  最後に、私にとって救いと思われることがありました。
  ちょっと長いですが、引用します。

  たしかに…略…村井も岩谷の事業もすべて姿を消し、今では<たばこ王>を偲ぶ便もない。
  しかし、岩谷や村井の精神はいまなお受け継がれていると言えるかもしれない。
  たばこ産業は、『ピース』をはじめとするヒットコピーやヒットデザインを多く生み出した。
  また二人がたばこを核にして各種事業に進出したように、現在のたばこ産業もバイオ技術を生かして、様々に
  事業を展開している。
  ・・・略・・・
  民営 → 官営 → 民営 と形を変えても、そこに岩谷や村井の心意気が生きているように思うのはうがち過ぎか?

  といった、一文です。
  いつまでも恥ずかしがらないでいても良いかも知れません。


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紅葉する夏の出来事 /  ラストワンマイル
紅葉する夏の出来事
拓未司 : 著
宝島社 : 発行

第6回『このミステリーがすごい』大賞作品。

主役は、
鬱屈から両親への殺意を抱く高校生・・・悠馬。
転落していく元エリートサラリーマン・・・伊東。
全身を赤く染めゴミ屋敷に暮らす老婆・・・RBと呼ばれる、レッド婆さん。

   高校受験の失敗で両親との溝が深くなった悠馬は、
   不良仲間と付き合いはじめ夏休みのある日金髪に染めた。

   食品会社で新製品開発のリーダーで手掛けたカップラーメンが大当たり。
   それを機に独立・起業したラーメン店の失敗から『救急水道サービス』に勤務する、伊東。

   <水のトラブル、5000円でかけつけます>のキャッチフレーズ、どこかで聞きますね。
   その、多分実態でしょうが、怖い^^
   

   ここでは、出動先ではなんらかの上乗せ仕事を詐欺同然にこなすノルマに縛られて、
   2か月このノルマが達成できない伊東は、今月で失業寸前・・・
   良心と戦いながら、赤ずくめの老人をだまして便器の取り換え工事を進めてしまった。

   トイレつまりの原因がのついたナイフだと知って、不思議な老婆との関わりが始まり、金髪も絡んで
   ・・・・いけない・・・・どんどん、筋を書きたくなるわ。

   ふふ。。。
   止めますが、夢中になるほどでもないのにいつの間にか読みふけってしまいました。
   みんな葛藤を抱えて、親切な良い人はいないのに何故か救われるような安心感。

   RB(レッド婆さん)の存在もとってもいい感じ~

   面白かったです。

   そうそう・・・
   知人が、こんな風にトイレの改造と便器の買い替えさせられました。
   今、すぐにではなくても、
   近い将来の不安を煽る言い方で、つい発注して・・・ン十万円の支払い。
   1年ほど前の話です。








ラストワンマイル楡 周平 : 著
新潮社  : 発行

本当に客を掴んでいるのは誰か―。
暁星運輸の広域営業部課長・横沢哲夫は、草創期から応援してきたネット通販の
「蚤の市」に、裏切りとも言える取引条件の変更を求められていた。
急速に業績を伸ばし、テレビ局買収にまで乗り出す新興企業が相手では、要求は呑むしかないのか。
だが、横沢たちは新しい通販のビジネスモデルを苦心して考案。これを武器に蚤の市と闘うことを決意する。
                           ・・・「BOOK」データベースより・・・ 


   とても面白く読みました。

   楡周平さんの作品は、
   【再生巨流】【ゼフィラム】【異端の大義】と3つ読んでいますが、
   スケールの大きな、前向きな夢を追いかける内容にドキドキしながら応援してしまっています。

   この本では、
   郵政民営化直前の、大手コンビニチェーン≪ピットイン≫対大手の運輸会社≪暁星運輸≫の攻防から始まって、
   IT企業ネットショッピングモール≪蚤の市≫・≪ガレージ広場≫との決別以外ない要求。
   そして、そのIT企業の突然の株式買い占めに戸惑っている≪極東TV≫。
   何より、苦境に落ちた≪暁星運輸≫の起死回生の目玉になる運輸会社はあそこでしょうか?・・・って。

   それぞれが、あ、あれだ!と思い当る過去が浮かびます。
   が走るヤ○ト、脚が運ぶ○ガワ、≪ピットイン≫はー○ン?、IT企業と言えば天、イ○ドア・・・・
   IT企業に乗っ取られそうなTV会社は、ジでしょう。

   余談ですが、実は、私は個人的にその放送会社との小さなご縁があって、
   あの騒動の時にはものすごく気を揉んだなぁ~と今でも思い出します。

   テレビ局とIT企業間の買収攻防戦が膠着状態の中、
   買収をしかけたIT企業の息の根を止め、テレビ局と≪暁星運輸≫の安定した収益作戦を企てる主人公。

   ラストワンマイルとは、直訳すると「最後の1マイル」。
   この場合、具体的な距離ではなく「最後に残された短い距離」といった意味ですが、
   物流業界が主役な小説だけに見事なタイトルでしょう。


   これまで、単に出入り業者の一つと軽くあしらわれていた運輸会社、
   世の中が、便利になればなるほど輸送ビジネスは大切になります。

   楡さん、どうしてそんなに新しい世界が見えるのでしょう・・・




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ビジョン / 青春の守護者 


夫からのお下がり本・・・どんどん、山積み^^
追われるように読み終えたものが、これまた山積状態で、感想文を書くゆとりがありません。
さらに現在は、新しいものを読み始めています。

少し前に読み終えた4冊、2回に分けて簡単に記録します。
まず、森村誠一の2冊から。






ビジョン森村 誠一  : 著
実業之日本社 : 発行

題名のビジョンは、『志』のこと。


大手精密部品メーカー経理課員の轢き逃げ死、失踪、横領疑惑…。単身赴任先で会社員としての意義を見失いつつあった井川國雄は、偶発した事件の陰に潜む大企業の恐るべき暗部を察知した。一介の出向社員として飛ばされた井川は、志を同じくする冷飯社員を糾合して乾坤一擲の戦いに挑む。組織に埋没した男たちの絶望的な戦いに勝機はあるのか。
                                ・・・「BOOK」データより・・・



   会社と社員の間にあるもの・・・社員経験がないのですが、書かれている状況はなるほど。
   会社は、社への忠誠心を最大評価する。
   労働力や能力は、却って邪魔になることもある、らしい。
   まして、
   真面目で正義感と能力のある、『個』に忠実な社員は排除の対象になる、らしい。


   舞台は、大手の精密工作機械部品メーカー:エポック・メイキング=EM 社。

   単身赴任地での慰めに買った佳乃に、惹かれる井川國雄。
   佳乃の父親は、ひき逃げにあっているが、佳乃は事故とは思っていない。
   その父親の勤務先がEM社。
   EM社と、井川の勤務する会社と親密な取引先・・・

   ある日、井川はEM者に出向となり、窓際の姥捨て部門に配属される。
   そこで・・・
   同族会社ぐるみの不正を察知。

   正義感の社員や、私立探偵:岡野種男と出会いと繋がりが、
   一流商社:EM社の秘密に迫り、やがて会社組織の崩壊にまで進展。

  森村誠一らしい、企業をテーマにした面白い話。






青春の守護者青春の守護者
角川書店

羽月数也は、自衛隊入隊後自分の隠れた才能を発見した。
学生時代に山で鍛えた体力・兵器の扱い・状況の判断力・行動力・胆力・瞬発力・持久力・格闘技など、戦場におけるすべてに抜群の能力があった。
厳しい適正検査を通過して、レインジャーマークも与えられ、上司からも期待されていた。

が、戦争放棄を憲法第9条で謳っている日本。
いかに兵器の扱いに長け、戦争の感性を養っても市民生活には無役なことに気付い
                            た彼の選んだ道は、一匹狼のボディガード会社の立ち上げ^^


話は、↓帯の解説で推し量れると思います。                                              
元エリート自衛官・羽月数也は法に縛られず、“命を守りたい”という己の信念のもとボディガードになった。羽月のもとにひとつの依頼が舞い込んだ。それは、あの大町玲の家族を謎の組織から護衛することだった
彼はかつて大町玲に密かな思いを寄せていた。
だが、告白もできぬまま、玲は帰らぬ人となっていたのだ。
羽月は今度こそ、大切なものを守り抜けるのか?今ここに絶望的な戦いが始まる。
真の男の本分とは?著者畢生のエンタテインメント巨編。


   結論ですが、
   個人的にはこれはあまり好きな小説ではありませんでした。
   ちょっと、つまらない~

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アントキノイノチ

昨日のこと。
前の日に観た映画≪鑑定士と顔のない依頼人≫の原作本を買おうか?と迷っていました。
これまで、映像化の後で原作を読んだことはほとんどありません。

でも、一回だけ・・・何かあったと思うのですが、思い出せない・・・
ブログの過去記事(カテゴリー)で、映画の所を見ても思い出せない・・・
本のカテゴリーにも何故か思い当るものがない・・・

本棚を探っていたら、この本に出会いました。
読みたくて買ったのに、読んだ記憶がない!
ブログにも記事はありません。
やはり、買っただけで読んでなかったものです。

何冊かまとめて買ったからでしょうか?
何故か、わかりません。


本





アントキノイノチ

さだ まさし : 著
幻冬舎文庫 : 発行

ある男を「殺したい」と思ったことが、二度あった。。。杏平。
それが元で、心を病んで高校三年で中退した。引きこもりになった。
そして、
父のすすめで、≪遺品整理業:ーパーズ≫の見習い社員になる。

遺品整理業、重くて暗いイメージになりますね。
明るい陽気な内容ではないのですが、
とても、とても良かったです。



   さださん、歌声だけがちょっと好みではないのですが、
   親しみやすそうでも、実は太くゆるぎない芯を心に持っているヒト、好きなのです。

   柔らかな心で、穏やかに受け止めるけれど、へらへらと迎合はしない。
   さださんの本に登場する人々も、同じです。

   そうそう!と、同感・共感・身につまされる部分がいっぱいですし、
   主人公と、周囲の人が皆いい方で、私自身にとっても救いとなる言葉がふんだんに。
   杏平のお父さんや高校の先生、そして「クーパーズ」の人々が素晴らしい^^

   心に響く言葉が何度も出て来て、付箋を貼り付けながら読んでいましたら、付箋だらけに。
   悩んで、引きこもりになっている息子:杏平に、
   「おまえは魔法にかけられちゃったんだな。魔法でカエルにされちゃった王子様なんだ。お父さんが魔法をといてやるか
   らな」。

   ・・・こんな風に子供に語りかけられる親、いいですね。出来ませんねなかなか。

   杏平の心の傷が癒されていく様子と、明らかにされて行く過去ががサスペンス調で面白さを増します。
   細やかで繊細で優しくて強い人たちが、無駄のないリズミカルな優しい文体で描かれています。

   解説によれば、
   実際の≪遺品整理業:ーパーズ≫がモデル。
   会社内部の様子もーパーズの仕事も、隅々のディテールまでここに書かれた通り。

   この小説で、杏平の復活に大きな影響を与えるーパーズの佐相さんも、
   実際にいらして、この物語のままの素晴らしいお人柄だとか。
   あ、誤解されるとお気の毒なので一言・・・もっとずっとお若い、前科とは無縁の方です。

   佐相さんはいつも「仏さんを助けに行く」と行って現場に向かう。
   誰にも看取られることなく亡くなった方々が、そのまま残したモノ達を片付ける。
   見られたくないものは処分し、家族には良いところを残してあげる。

   本当に悲惨な場面でも、顔色も変えることなく的確にことを運ぶ。頼もしく、格好良く、優しい。


 
   これ、映画になっています。
   キャスト・・・私はあまり知らない方です。多分、小説の方がいいような気がしています。



 
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白蓮れんれん
白連れんれん・まとめ


林 真理子 : 著
中央公論新社 : 発行(左)
集英社文庫 : 発行(右)

第8回柴田錬三郎賞受賞作品です。




  このところ、朝ドラ(N○K 朝の連続TV小説)を見ています。
  前回の’ごちそうさん’も今の’花子とアン’にもたくさん登場する、美しい和服が楽しみなので。

  東洋英和の上流社会の令嬢の衣装も素敵ですが、
  何と言っても柳原白蓮を演じる仲間由紀恵さんの豪華で優雅な衣装が素晴らしい!

   でも、柳原白蓮・・・ほとんど知りません。

 
 白蓮

  
  
   知っているのは、

  ✿夫に三下り半を残し(…表現が、微妙ですが)若い男性と駆け落ちをした歌人。
  ✿貧しい炭鉱夫から、九州一の大富豪にのし上がった、いわゆる成り上がりの夫:伊藤伝衛門は、
   一度は自分の妻だった・・・と、、あっさり離縁に応じ、当時の重罪:姦通罪には問わなかった。
  ✿爵位のある家柄・教養と美しさを持つ妻を大切にし、福岡の豪邸には白蓮専用の水洗トイレまで整えての
   豪華な居室を作ったという伝衛門。

  それらを知ったのは、この本ではありません。
  『黄金伝説』(荒俣宏:著)によります。
  『黄金伝説』については、いずれ機会があれば記事に書こうと思っていますが、
  白蓮以外にも別な関わり合いがありますし、別の折に・・・


  その程度の知識でも、仲間由紀恵さんの白蓮は、はまり役!
  妖艶ともいえる美しさ、 高い気位の影に隠した儚げな淋しさ。
  ドラマを見るたびに、きっとこんな人だっただろう~っと、自然に受け入れてしまっています。

 
白蓮れんれん連子


 ’花子とアン’の人気と共に、16年前の1998年発行の『白蓮れんれん』が増刷され、売れているようです。
 それも、中央公論新社と集英社文庫の2社からの発売。
 装丁は集英社文庫版が好きでしたが、読みやすさは中央公論新社版に思えました。
 
 

 柳原白連が駆け落ちをした恋人(後の再〃婚相手):宮崎龍介との手紙のやり取り、
 つまり、書簡一連をすべて入手した著者による作品化・・・
 未公開の書簡を元に新事実が明らかにされて、
 同じ時代、双子とまで評された美しき華族出身の歌人:九条武子のロマンスは、あら、まぁ~^^ですが、

 個人的にこの著者が遠い存在です。
 この人の物、たくさん読んではいませんが何やら切なくなります。

 主人公への思いやりやいたわりが感じられません。
 はっきり言って、好きではないわ~って、思ってしまう・・・

 作者って、それもありですか?






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エキスペリエンツ7 団塊の7人 / 震災列島
エキスペリメンツ7
堺屋 太一  : 著
日本経済新聞社 : 発行

著者、有名ですよね。
巻末の紹介によりますと、
通産省時代に日本万博を手掛け・・・作家に転身…小渕・森内閣での経済企画庁長官・・・早大大学院教授・・・などの人。

「団塊」の名づけ親でもあって、
ベビーブーム(1947~1949)の生まれの世代を描いた小説『団塊の世代』も有名です。

これは、そんな著者が『団塊の世代』7人 ↓ をを主人公に描いた小説。


   大手銀行のエリート行員だったが、56歳で早期退職勧告を受けた ・・・坂本龍生(1949年生まれ)
   夫の実家=総州そば木戸=の経営者。坂本の高校同級生   ・・・  木戸ここ路(1949年生まれ)
   「五十六設計事務所」オーナー。歩いて暮らせる街造りを提案  ・・・  後藤象六(1946年生まれ)
   大手広告代理店から子会社の顧問。照明を主とするイベントのプロ ・・・清川八十(1947生まれ)
   大手商社○綿実業退職。小売り業の経営コンサルタント。流通のプロ・・・中岡真(1947生まれ)
   元・病院看護婦(士)長。介護NPO:虹の会:代表        ・・・     松影美夢(1948年生まれ)
   坂本の銀行時代の社用車運転手。商店街の文具屋は、閉店状態 ・・・ 山形友有(1946年生まれ)


   東京東部、荒川を越したあたりの『梅の園ハッピー通り』は、
   バブル崩壊と共に、工場や企業の撤退が相次ぎ、さらにはスーパーの進出などもあって寂れてしまった。

   早期退職勧告の条件に、いくつもの安泰と考えられる再就職:天下り先を提示される坂本ですが、
   そんな商店街を見捨てられないまま、
   現職時代の人脈を集めて『梅の園ハッピー通り』再生復活に打ち込む。

   「高齢者が歩いて暮らせる街を造る」というコンセプトは良いです!
   地方経済の活性化にもなりますし。。。

   ただ、著者が経済の専門家だけに
   劣後債・商店街再生ファンド・エコマネー・外資ファンドなどが普通に出てきます。
   債権者としての銀行や消費者金融、官僚絡みの再開発計画、よくわからないまま読み飛ばしもしました。

   それでも、
   何より、読んでいて楽しい。わくわくします。ドキドキもですが・・・
   有川浩さんの≪三匹のおっさん≫の時と似ていました~






・・・・・・・・・・・・・・・・・





震災列島
石黒耀 : 著
講談社 : 発行

著者は現役の勤務医さん。
阪神淡路大震災に遭遇の経験から執筆活動を始められ、
デビュー作品『死都日本』は、第26回メフィスト賞受賞。

その科学的根拠に基づいた構成など、火山学者や防災関係者・専門家などからの評価が高い。
シンポジウムの開催・学術誌での特集など大きな話題を集めた。
再び地変をテーマにしたこの作品。
                ――― 本のカバーからの概要です ―――



   海抜ゼロメートルの地域もある、名古屋し南区が舞台の地震の話です。
   名古屋弁、よくご存じだなぁ~と・・・もしかして名古屋出身?と思いましたが広島生まれでした。
   地震を使った仇討ち(?)計画が、ストーリ―なのですが微妙に齟齬感がありました。

   読み始めて、地震に対する知識の量と質に驚きました。
   主人公は、地震の予測を行い派生する大津波を含めて、まさにその通りになるのですが、
   その辺りに無理はないのかしら?とついて行かれない部分もありました。

   ほぼ素人の主人公が、地震の予想を的中させるのはエエッ~~?
   ちょっと都合が良すぎませんか?

   『震災列島』で起こる地震は「複合地震」と呼ばれるもので
   「静岡県・御前崎沖を震源とする【東海地震】と
   紀伊半島沖を震源とする【東南海地震】、
   四国の南側の海域で起こる【南海地震】という、大地震が相次いでやってくるというものです。
   これは、過去の事実に基づくようで、今の様に分けないでまとめて“東海地震”と呼んでいたそうです。




   それはさておいて、著者からのコメント(部分)を載せておきます。
 
 

 世界の1パーセントの国土に、21パーセントの地震(マグニチュード6以上)。東京の自然災害危険度はニューヨークの17倍。
 日本で暮らすということは、実はそれだけで相当リスキィな行為だということを、著者コメント欄に書こうと考えていたら、
 初版発行翌日に新潟県中越地震
 が発生。
 初の新幹線脱線とか、既存の断層の前後に延びる未知の伏在断層、震度6強など、作中で想定したある地震そっくりの状況が展開して、唖然としました。地震規模もほぼ同じです。

  私に予知能力があったわけではありません。この規模の地震は、日本のどこでいつ発生してもおかしくないのです。
  恐ろしいことですが、私達が暮らすのはそんな国なのです。

  地震を使った逆密室犯罪に挑んだ親子の痛快クライシスノベルです。
  いつ起こるか分からない地震を、どうやって利用するのか? 
  白昼堂々、人口密集地で、しかも警察官の目前で行われる犯罪は成功するのか? 
  愛知県は日本の首府になれるのか? 700兆円強奪は成功するのか? 
  地学に詳しくない人でもサラサラ読める名古屋情報満載の人情クライシス活劇ミステリー。
  そして、読み終わると、ちょっぴり地震に詳しくなっている。そんな小説を目指しました。


 
  ここで語られている通りの地震が実際に発生。
  「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」・・・未だ復興途上なのには本当に驚きました。



  
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キング&クイーン
久しぶりに、本の感想です。
何冊か、読んだままになっています。少しずつ思い出して書きたいと思います。



無題rキング&クイーン
 柳 広司 : 著
 講 談 社 : 発行
 わたしはもう見捨てない――。
 ある事件をきっかけに警察官を辞めた元SPの冬木安奈。六本木のバー「ダズン」
 で働いていた彼女に、行方をくらましていた元チェス世界王者の“天才”アンディ・
 ウォーカーの警護依頼が舞い込む。依頼者の宋蓮花は、「アメリカ合衆国大統領
 に狙われている」というが……。

 ↑は、帯に書かれていました。
  SP冬木安奈は、チェス世界王者を護り抜けるのか。とも。


   又もや夫からのお下がり、本。
   この著者:柳広司、初めての出会いです。

   ≪ジョーカー・ゲーム≫でブレイクとも帯の文字にありますが、あら、それも知りませんでした。

   父親譲りの古武術の達人、長身で美貌だが、無愛想・・・
   元SP(セキュリティ・ポリス)の安奈は、ある事件をきっかけにSPを辞め 六本木のバーで用心棒を兼ねて働いていた。

   バーのオーナーと常連客の思惑から、民間人としては法律違反となる身辺警護を引き受けることになる、
   相手は、≪アンディ・ウォーカー≫:元チェス世界王者。

   パスポート失効を宣告され、アメリカ大統領から狙われているらしい≪アンディ・ウォーカー≫
   アルカイダとの繋がりもあるのか?
   警察に相手にされず、警備会社にも依頼を断られた警護依頼。。。
 
 
   かなり読みやすい~
   しかし、チェスには無知な私にはうっとおしい部分も。
  
   面白いのかつまらないのか・・・?
   結論を言えば、面白くない方がちょっと多いです。

   何より、犯人に関する伏線が全くないまま、突然の犯人出現^^
 
   一番がっかりしたところです。
 
 
 

 
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B29の行方
B29の行方
花木 深 : 著
文藝春秋 : 発行

第10回 サントリーミステリー大賞大賞・読者賞独占。
15年を経て繰り返された酷似する手口の二つの誘拐事件が、初老刑事を昭和20年夏の秩父にひき戻す―。少年たちはそこで何を見たのか。(「BOOK」データベース)

1992年発行、16年前です。
これも夫からのお下がり本でした。
タイトルから受けたイメージが悪かったのですが、とても面白く読みました。
≪スタンド・バイ・ミー≫のメロディーを心で聞きながら一気読み。


   金英興産社長:金森英二郎の孫が誘拐された。
   犯人は、社長自身に自転車で運ばせた身代金を奪い、子供は無事だった。

   時効目前の15年前の幼児誘拐殺人事件と、あまりにもそっくりなこの事件・・・
   秩父の旧家で起こった事件は、
   若く・美しい妻が戦争被害者の夫を裏切っての浮気中に、幼子が誘拐されたもの。
   身代金は、たまたま居合わせた親類の若者=ヒデさんが自転車で運び、奪われたが、
   誘拐された幼子は、殺され、土中から発見された。

   時効までは捜査を続ける柔和でがに股な刑事:宮脇とカッコいい遊軍記者:橋本がこの事件に興味を持って。。。


   遠い過去・・・三人の少年たちが墜落したB29を追って山の中に迷い込み、
   脱走兵と美しい女の情事を目撃してしまう。
   脱走兵は、大きな木の根元の洞に住みついていた。

   良いテンポで、意外性もある小説は個人的には好きな方に入りました。

   ただ、ミステリー大賞選者の講評は、かなり辛口です。
   それは確かに的確で、成程とも納得できます。

   プロの方の目はやはり厳しいです。


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