何か因縁を感じてしまう・・・いねむり先生 / よなかの散歩
優しく穏やかな笑顔と声が、
心を癒してくれるような田中好子さんが、逝ってしまわれました。
まだまだ、お若くて美しい55歳、心からご冥福を祈らせて頂きます。
ご本人からの別れのテープが流され、東日本大地震の被災者と亡くなられた方への言葉と、決意を聞きながら、最近読んだ本とのかかわりに因縁めいたものを感じました。

著者:伊集院静
発行:集英社
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ソ連のチェルノブイリで原子力発電所の事故があった年の冬、ボクは一人で六本木の通りを歩いていた>
1986年(昭和60年)のチェルノブイリ事故の前年、女優であった妻の
夏目雅子さんをを亡くして以来、ギャンブルやアルコールに溺れ、ボロボロになっていたサブロー=作家自身が主人公ですが、冒頭の書き出しで今、読みたくない本かも知れないと感じました。
幻覚や幻聴から逃れようともがくサブローは、友人に「いねむり先生」を紹介され、その虜になっていく、それだけの話と言えばそれだけ・・・
「いねむり先生」とは、作家・色川武大(たけひろ)(1929~89年)
本名で純文学を書き、筆名阿佐田哲也では『麻雀(まーじゃん)放浪記』などの賭博小説で、、“雀聖(じゃんせい)”“ギャンブルの神様”の異名と共に、かつては深夜の人気番組【11PM】の常連でもあったような。
「いねむり先生」と2人で全国の競輪場を巡る"旅打ち"~
こんな言葉があるとは知らなかった~に出かけたり、親しく過ごしたその 実体験を基にした自伝的小説らしい。旅を続けていくうちに、サブローは徐々に安堵感に包まれていくのを感じ、
得体の知れない恐怖や不安から救われ、再生を果たします。
知り合ってから、色川さんの亡くなる2年あまりの話で、
当時の色川は、持病のナルコレプシー(眠り病)や幻覚・幻聴に苦しみ、執筆にも追われながらも茫洋とした、やさしい人で不思議に多くの人から慕われ愛されていた。
「出会って、旅をして、救われた。ただそれだけのシンプルな話」と
著者である伊集院さんは言いますが
人は人により救われる・・・人間再生の物語り・いいな。
今回の震災に遭われた仙台在住の伊集院さんが、
このタイミングで、この本を出版することになったこと・・・、そして、伊集院さんが自己を見失うまで愛した
夏目雅子さんの義理の姉=夏目さんの兄嫁さん=になる
田中好子さんの惜しまれる死・・・
なにか不思議な因縁でもあるのかしら?
文庫化まで待って買おうかと思いながら、つい買ってしまったことも何か不思議・・・
そして、もう一冊。

著者 : 角田光代
発行 : オレンジページ
雑誌『オレンジページ』で連載しているエッセーをまとめた本とは知らないで買いました。
原稿用紙2枚程度の短いエッセーがたくさん。
気分の重い時にでも気楽に読めますが、
角田さんに期待して読むといささか拍子抜けかも知れません。
あの、八日目の蝉や、対岸の彼女を書いた人とは思えない丸さがあり過ぎ・・・
カバーを外して、著者の顔を見て有る意味納得!
小説からの勝手なおもいこみで、細面のキリリとちょっと怖い雰囲気の方と思っていましたが、
丸顔の可愛らしい雰囲気に、へっ!?、はぁ^^~
と思いながら、こんな風に思いのたけさらけ出せる人に憧れます。
漫画家の「みつはしちかこさん・・・
A新聞日曜版連載の漫画≪ハーイあっこです≫の作者ですが、漫画が苦手な私はほとんど見ていません。
それでも、みつはしちかこさんというお名前は知っています。
≪小さな恋の物語≫の作者でもありました。(軽井沢のペイネ美術館で展覧会みました)

そのみつはしさん、
昨年春にご主人を亡くされ、その後ご自身が心臓病で意識不明・・・およそ1年後の活動復帰をされたそうです。
野の花の中にちょこんと座る≪小さな恋・・・≫の主人公チッチを、
相田みつをの詩集≪あなたに会えて本当によかった≫の画を描いたことで復帰。
これ↑、某TV局の番組で流れるテーマソングで耳慣れたフレーズ
? だわ。
転んで見えたものがある そんな見出しが目に留まりました。
相田みつをの詩に画を寄せてくれませんか、の言葉に
自分の絵が相田みつをの人生訓に合うとは思えなかったものの、それも運命かと描いてみたら
別の世界が広がっていくようだった、とっ感じられたそうです。
転んだことで、私はいっそう野の花や土たちと親しくなれたのかもしれません・・・とも。
これ、真実でしょうね。
人が、その頭で、その心で想像する事と実体験はとっても大きな隔たりがある事、忘れないようにしたいです。
?心は見えないけれど、心使いは見える。
思いは見えないけれど、思いやりは見える。このCM、いかがわしくて、好きになれないと誰かが書いていらして、私は好きだけれどと、思ったことがありました。
いま、ようやくその人の思いが解かって来ました。
心や思いと行動は全く別なこと、珍しくありませんから。
今回の大震災の事、そして我が身の不甲斐なさに気がつくとぼんやり何も考えていない自分に出会います。
こんな時には、
≪傾聴≫がどの位生かされるのか・・・?ふと、疑問も感じたりします。
機会があったら、先生のお答を伺いたいと思っています。

TVのニュースもドラマも観たくないし・・・
ベッドで痛みにうつらうつらするよりはましと、暇つぶしの読書です。
湊かなえ≪花の鎖≫と、
内澤旬子≪身体のいいなり≫以外は、過去に読んだ本の再読でした。
松本清朝の初文庫化作品集・・・短編で読みやすいし、無駄のない適切な状況の表現力は何回読んでも飽きないで気持ち良く読めます。
今度買った新刊、どちらも清朝の後では味気ない文と内容で失望です。
特に≪身体のいいなり≫は、それなりに得るところもあるのですが、期待負け・・・
辻仁成≪ニュートンのリンゴ≫は、もしかして初めて読んだかも知れません。
全く記憶を刺激しませんでしたが、異なる作風ながら村上春樹や村上龍と重なる感覚があります。
才能豊かな作家と確信します。
今回、最も気になったものが
森赫子≪神様と喧嘩≫。
作者は、往年の映画スターで、溝口監督の代表作の一つに数えられる【残菊物語】で花柳章太郎と共演、その後失明したのですが出来ることはすべて自分で生きた根性の有る人のようです。
この映画を探しましたらYOU TUBEで見られました。
英語の字幕が邪魔なので買おうかと考えています。
実は、父親のいとこに当たる人なので・・・
久しぶりに、爪の手入れをしてみました。

いぬは、今日も私の膝の上~~
東北大震災から一カ月目の先程、
時間は夕方でしたが、また大きな余震がありましたね。
確か一昨日の深夜にも、震度6のものが・・・
どうか、もう安らかな時間を私達に下さい、と日頃の無信仰を反省しながら神仏に祈ってしまいます。
できる事を・・・勿論、被災された方々にもできる事をさせて頂きたいとずっと思っています。
が、今日の話は
自分自身のことです。

突然歩行困難になって、2週間余り過ぎています。
痛みがとれないのが厳しいです。
夫といぬの2人+1ワンの暮らしは、どうしても夫の手を借りないではいられません。
外見は優しそうで、事実優しい人らしい・・・それは誰にでも=優柔不断とも言える性格です。
自分の事が満足にできない後ろめたさを判ってくれてはいないようで、厳しい言葉を聞かなくてはなりません。
・・・いろいろありまして、
・・・考えた結果、出来る事はやろう!
とりあえず、冷蔵庫を覗いて見つけたものが
↑の物。
見栄えも出来栄えもいま一つですが、≪皮ごと食べるハンバーグピザ≫を作りました。
[#IMAGE|a0089450_206339.jpg|201104/11/50/|mid|321|237#]完全に一人では負担が大きいので、夫の手もちょっとばかり借りました。
夕食も、簡単ですが3品どうやら作りました。
夫の手、やはり拝借です。
勿論感謝の気持ちは忘れませんが、自分で出来る事はする、と心に決めました。
ぱえるの入園式、
是非一緒に行きたいと思っていましたが、残念でした~~

今日も超マイペースで…
写真も、ちゃんとこっち向いたの これだけです、と娘のコメントがありました。
元気で、楽しく過ごして欲しいです。
かねてから ”紅葉狩” ”蛍狩” という言葉はああるのに、
”桜狩”は見聞きしないのが不思議でしたが・・・実は、ありました。

今日(4月9日)の新聞からの受け売りですが。。。
花見の言い換え、桜狩は【伊勢物語】の82段に由来するそうで、
京都・山崎に近い水無瀬神宮の花ざかりに、
・・・・中略・・・・
その木のもとにおりいて、枝を折りかざしにさして、上中下みな歌読みけりとあって、
世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
この歌、知っています。在原業平の詠み歌・・・
この段から桜狩という言葉を掬いとり、藤原ていか・後鳥羽院なども歌に詠んでいるそうです。
ちょっと、すっきりしました。
いつもの親友から、手作りの品々が届きました。

今年は、毎年行く京都の花見も断念してしまいましたが、
同封してくれた浜松城祉公園の見事な桜の写真で、桜狩り~~
その他の皆さんの所でも美しさを堪能させて頂いています。
ありがとうございます。
振り返れば、かなりの更新休止・・・
今日は、久しぶりにゆっくりながら自力で歩けます。
が、夜は眠ってるのかいないのか?痛みが気になって、
こっそり夜中に誘眠剤を愛用、朝はちょっとゆっくり起きる生活をしながらの日々です。
書き始めればあれもこれもになります。
とりあえずは、直接治療をして下さっている多くのドクターと、ご心配やお見舞いを下さる皆様に深い感謝を申し上げたいと思います。
痛みを抱えての暮らしは、本当に孤独です。
そして未来が全く見えなくなります。
そんな時の励ましやお見舞いは、何よりありがたいと私はうれしく思っています。
お見舞い下さった方々、本当にありがとうございます。
まだまだ、暫くは【霧の中】、これからもお見捨てなくよろしくお願いいたします。そんな状態で・・・いつも頭の中はぼんやり霞んで居ます。
今日しなければならないことも、これから先のことも・・・・すーっと、遠くにかすんでしまっていますが、
ここ数日、新聞記事で胸を撃たれたものがあります。
順不同ですが、記憶のよすがにUPさせて頂きますね。いろんな考え方はありましょうが、私の心に響いたものです。
