花木 深 : 著
文藝春秋 : 発行
第10回 サントリーミステリー大賞大賞・読者賞独占。
15年を経て繰り返された酷似する手口の二つの誘拐事件が、初老刑事を昭和20年夏の秩父にひき戻す―。少年たちはそこで何を見たのか。(「BOOK」データベース)
1992年発行、16年前です。
これも夫からのお下がり本でした。
タイトルから受けたイメージが悪かったのですが、とても面白く読みました。
≪スタンド・バイ・ミー≫のメロディーを心で聞きながら一気読み。
金英興産社長:金森英二郎の孫が誘拐された。
犯人は、社長自身に自転車で運ばせた身代金を奪い、子供は無事だった。
時効目前の15年前の幼児誘拐殺人事件と、あまりにもそっくりなこの事件・・・
秩父の旧家で起こった事件は、
若く・美しい妻が戦争被害者の夫を裏切っての浮気中に、幼子が誘拐されたもの。
身代金は、たまたま居合わせた親類の若者=ヒデさんが自転車で運び、奪われたが、
誘拐された幼子は、殺され、土中から発見された。
時効までは捜査を続ける柔和でがに股な刑事:宮脇とカッコいい遊軍記者:橋本がこの事件に興味を持って。。。
遠い過去・・・三人の少年たちが墜落したB29を追って山の中に迷い込み、
脱走兵と美しい女の情事を目撃してしまう。
脱走兵は、大きな木の根元の洞に住みついていた。
良いテンポで、意外性もある小説は個人的には好きな方に入りました。
ただ、ミステリー大賞選者の講評は、かなり辛口です。
それは確かに的確で、成程とも納得できます。
プロの方の目はやはり厳しいです。
猫の間違い?って・・・まちがいではないのです。
ぱせり、いまだ様子がおかしいのです。
何でも大好きで、食いしん坊の筈がとにかく食べません。

昨日の朝、これだけのフードも無視^^します。
その前の晩もフードは欲しくないらしいので、好きそうなものを少しずつ与えました。
なになら食べる?、と考え始めた時、
突然、床の上を転げ回り始めました。
声は出しませんが、所謂のた打ち回る状況。。。苦しいのか痛いのか・・・・
そして、昨夜食べたモノ?を大量に吐いています。
・・・・
抱っこで、大人しくはなりましたが、立ち上がれなくなっています。
病院へは連れて行った方が良いかしら?
連れて行っても、特に何も手当や治療方法はないと承知していますし・・・
更には、タクシーのことも気になります。

この前の↓の記事には、色々なコメントをありがとうございました。
◆距離的なことから、近くの病院に転院され、抱いて、休みながらの徒歩で連れて行かれた方。
◆ワンコ連れでもタクシーに困ったことはない。親切なドライバーさんばかりと言われる方。
◆好意的な運転手さんを直接頼むのがいいのでは、とアドバイスを下さる方。
どれも、なるほどと思われることばかりで検討しました。
◆ これ、最初に考えました。
歩いて連れて行かれるところが私には一番良いのです。
が、0歳から15年毎月1回以上通って、病歴もわかり、ぱせりが馴染んでいる病院、
それも設備も整った信頼できる病院を離れることにまだためらいが残っています。
◆車をお持ちでもタクシー利用は必要な場合があるとわかりました。(そうですよねぇ~)
これまで、嫌な思いはされなかった方ばかりでした。
経験は少ないのですが、私も今回だけ不安な思いにとらわれました。
今回×だったタクシー会社も、過去はすんなりOKでしたし。
◆個人的に、指名などで来て貰う。
これは、体験上問題があって避けたいデス。
生前の母に絡むことで、慎重にしないといけないことを学習しています。
思い切ってタクシー会社に確認の☎をしました。
今回、断られたタクシー会社に、です。

ペット=小型犬ですが、同乗することは出来ますか?

問題ないです。

条件などありますか?

出来れば、ケージに入れて下さい。膝に布などを敷いて下さっても良いですよ。
これって、何???たまたま、先日は相手(配車係)が悪かったってこと?ですか・・・
でも、この次はどうなるのか・・・不安は残ったままです。
結局、何が言いたいのか。。。
こすずめ発言、意味不明?。スミマセン、もしかして、後で手直しするかもしれません。

いつ、発作が出るかびくびくしながら散歩に行きました。
急に春めいて、桜も雪柳も間もなく満開でしょう~
うららかで穏やかな午後でした。
ぱせり・・・・
ご飯に、魔法の粉をかけてやると、美味しそうに食べてくれました。
魔法の粉は、削りかつお。。。
薬も飲んで(食べて)くれて、一安心していいかしら?
4か月ぶりの20℃越えのポカポカ陽気の昨日、 心中不穏な日でもありました。
昨日の記事の続き・・・です。

この写真と記事は関係がありません。
ぱせりを病院へ連れて行こうと、タクシーを呼びます。

―― 小型犬ですが抱いて乗せたいのですが、

== ケージに入れて下さい。

―― それが出来ない状態なので、バスタオルでくるんで、では駄目ですか?

== では、何が入っているかわからないように包んで下さい。

―― 顔もですか?

== はい。中がわからない様にしてください。犬嫌いなお客様が、臭いや毛を嫌われますから。。。
ここは、我が家が昔から利用しているタクシー会社。
名古屋でも大手で、格式もあるところなので厳しいのでしょうか?
ちょうど1年前、車生活を止めた我が家にとっては増々馴染みのあるタクシー会社で、
去年は、簡単に
くるんでもらえばいいです、と言われた会社です

== 社の規定ですから、と頑強な
配車係氏の仰ることも確かに、もっともです。
バスタオルでくるんで、手作りのショルダーに入れてます。
あ、紙おむつもはかせています。
で、別のタクシーを頼みました。
こちらは、すんなりOKで来てくれました。
運転手さんは、
確かに、一理はありますがちょっと違うかもしれません・・・と。
盲導犬・聴導犬などの介護犬を乗車拒否は出来ないのですよ。
それらは、大抵大型犬でケージには入れていませんし、布でくるんでもいません。
犬の臭いや抜け毛も、問題外です。
乗せた後で、掃除をすれば済むことですし・・・
これ言っちゃなんですが、若いお嬢さんをのせた後のシートには、長い髪が落ちていますよ~。
足裏の手入れをすませて、床に下ろしたところ。
帰りは、動物病院出入りのタクシー。
家から時間にして20分余、料金にして3500円程の距離は、運転手さんとの雑談タイムです。
犬でも猫でも兎でも、動物をのせることに抵抗はないですね。
ケージに入らない大型犬の場合は床に新聞紙を敷くだけです。
お客様の降りられた後の掃除は我々の普通の仕事ですから、気になりません。って。
動物病院御用達を差し引いてもほっとしました。
ちなみに、こちらも大手のグループ会社。(名古屋には大手が二社あって、最初のとは別です。)
この日のぱせりは、写真の通りの格好でした。
スーパーの買い物用に作ったバッグに大人しく収まってくれていました。
それにしても・・・色々考えてしまいました。
老夫婦が老犬を飼うのに、
車なしでは無理なの? 真面目な話、
車のない人はペットを飼えない?とさえ思ってしまいました。
そうそう・・・簡単に調べたところ、こんなサイトもありました。
http://www.taxisite.com/feature/pet/enquete.aspx夫に今日のこと、詳しく話してありません。
車欲しい病のいい口実になりますから、ネ。 うふふ。
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昨日夕方近く、ぱせりが又もや立てなくなりました。
突っ張った後ろ足が横に滑って、へたり込みます。
食いしん坊で卑しん坊が、何も食べません。
抱いたまま少しずつ何とか食べさせました。
病院との話で、一晩様子を見ることに。

今朝は、抱いていれば、水はたくさん飲みます。
朝ごはんは、要らないって。。。あ、結果的には食べました。
去年2回、3年前に1回、同じ様なことがありました。
3年前は、椎間板ヘルニアと左足の関節がずれていると診断され、回復には暫くかかりました。
去年は、椎間板より後ろ足の膝関節の不具合と、神経の障害の痛み止めを処方されています。

今回は、もしかしたら椎間板の悪化の可能性があるとも承知していました。
が、先生の触診や私からの話で、レントゲン・血液検査等は暫く保留に・・・
↑は昨年10月時のレントゲンですが、背中(腰?)部分=赤〇=が山形にカーブしています。
3年前の写真では、ほとんど真横になっています。
赤〇の部分が、今回はもっと山形になって椎間板の圧迫が増している可能性も考えられます。
食欲は内臓に問題があるかも知れませんが、痛みを含む違和感のため?と、血液検査も見合わせ。
ここで、
先生が気付かれて、爪と足裏の毛を切って頂きました。
すると、ボチボチですが床を歩けるようになってきました。
本来は今日が月イチのグルーミングの日でしたが、事情で来週にして貰っていました。
の爪が伸びると、
爪の中の神経系統も伸びてきて、切ることが出来る爪の固い部分が少なくなります。
すると、肉球がしっかり地面と接することが出来なくなって、滑りやすくなるそうです。
足裏の毛も、肉球の邪魔になるそうで手入れが大切な事を知りました。
肉球って、テディベアのためにあるのではなかったのね。。。

結局、今日の結論は、
7月に15歳になる年齢からも、足腰の筋肉を鍛えましょう。
無理のない散歩は、地面で爪も適当に削れる点でも好ましい。
餌や水は、首と腰を下げないで良い位置に工夫する。
そして、痛そうなときはステロイドの痛み止めを与える。
・・・・で、様子見になりました。
5月には、フィラリアの薬を飲ませる前の血液検査があり、
7月には、健康診断でレントゲンも撮りますから、が理由です。
家に戻ってからのぱせり。。。
不思議なことに、抱っこをせがまなくなっています。
普段とは微妙に違う床の上で、寝ています。
あ、いたたたた・・・・ぁ~~~
今しがた、とんでもない場所で大量のお〇っこ!発見。。。トホホ^^のホ。
今日は、4か月ぶりの20℃越えで、暖かい日でしたが心に寒い事もちょっとあったりして~~
それは、明日にでも書きますね。
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クリスマスローズの花摘みをしたら・・・こぉ~んなに、一杯!
去年はさっぱりだったダブルの花も、今年は沢山咲いてくれました。

シングルは、株数も多く花もどんどん咲いてくれます。
・・・が、白花が何故か原生化して色花になってしまうのが、ちょっと残念です。

特に嬉しい大好きな白のダブルが、このまま大株に育ってくれますように~~
嬉しくて、写真撮りまくり^^
でも、こんなところが私の限界・・・
今の季節、皆さまのところでたくさんの美しい写真に出会えます。
皆さん、本当にお上手・お見事です。
プロの写真家さんも顔負け、そう言ったらプロさんに叱られるかしら?


その点、こすずめは可愛いですよね、ウフ!

摘んだ✿達・・・
リビングや、トイレに飾ります。
茎のないものは、ダブルだけ食卓に。
昔の灰皿に入れました。
残りは、適当なものがなかったのでバケツで、御免ね。
愛想なし~~
✿✿✿
昨日のことですが、ほぼ1年ぶりにホームセンターへ行きました。続きは、↓で。
ぺぎのお婿さんが、迎えに来て連れて行ってくれました。
お婿さん、もうすぐ車を変えます。
半年以上待たされて、ようやく今週受け取れる車はスポーツタイプで、荷物が載せられないからって。
夫が園芸用の肥料や土をたくさん買い込んで・・・
私は、ちょっとだけ苗を買って・・・
お掃除用に良いと聞いていた≪セスキ炭酸≫もGET。

重曹とクエン酸がお掃除の定番ですが、それ以外にこれも持っていると重宝らしい~
キッチンの油汚れに効果があるそうですが、詳しいことは忘れました。
1月だったか?N〇Kの『あさいち』で見て、欲し買った物です。
ブロ友さんが、ようやく見つけたと教えて下さったホームセンターで、ふと思い出して買いました。
これから使い方、ググリます。
""""""
初めてのお店でお茶しました。

駐車場も広くて、入りやすいお店です。
何だか知らないお菓子のセットです。
忘れても良いようにメニューを写してきました。
夫と私は、何とかクラフティー・・・これが、とっても美味しくてまた行きたくなっています。
お婿さんのワッフルも美味しいって♪
コーヒーは、カップも良いし、味も優しく美味しかった。
お婿さん、アイスコーヒーでしたが氷もコーヒー氷なのが嬉しい心配りです。
次、多分あります。(車がないから・・・多分デス)
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昨日から荒れ模様、北日本方面は積雪と台風並みの風の大暴れ。
春分の日のこの気候、観測史上初めてのこととも聞いています。
今夜も、また荒れそう~
お気の毒すぎます。どうか被害の少ないことをと思うばかりです。

春分の日、調べました。
==国民の祝日として設定されている春分の日に割り当てられている意味は
内閣府が発表しているものでは自然をたたえ、生物をいつくしむ。と言う意味が込められている祝日です。==
だそう。
昼と夜の時間が同じ日で、秋分の日も同じと、しか知りませんでした。
そんな今日、先月から予約していた美容院に行きました。
帰宅したら・・・

≪春の味≫がテーブルにありました^^
招きたくない春の客は、花粉症・・・
大歓迎のお客様は、これ・・・『いかなごのくぎ煮』@ねえこのお婿さんのご実家、です。
今年はイカナゴの育ちが早く、大き目の物との事ですが美味しい~
炊き立てご飯で頂きたい気持ちを我慢しました。
と言うのは、
美容院で時間がかかりそうなので、夕食の準備をして出かけました。

ソーセージポトフです。
食べる前にソーセージと茸類を入れるつもりが、キノコ入れ忘れました(トホホ)
ご飯は炊いてありません。
勿論、ワインのお供には頂きました。
明日は、美味しいご飯で・・・楽しみです。
ありがたい春は、ここに来ました。
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昨夜、BSプレミアムで映画を観ました。
『英国王のスピーチ』・・・観たかったのに、見逃したもの。
字幕スーパーの文字が、ほとんど読めないのがちょっと残念でしたが、好きな作品でした。
(↗ 私の目が悪いためです。)
たまたま、数日前に三越映画劇場で見た『ダイアナ』と、つい、比較したり、重ねたり・・・

36歳でこの世を去った元英国皇太子妃ダイアナ妃の伝記ドラマ。
チャーミングな美しさと優しい心根を愛されたプリンセスの晩年の素顔らしき様子を描いた映画ですが・・・
正直なところ、寒い内容でした。故人は辛い!
期待が大き過ぎたのがいけなかったのでしょう。
メイクとヘアースタイル・衣装もそっくりな女優さんは、ナオミ・ワッツ。
20歳で英国王室に嫁ぎ、王室にはありえないとされていた離婚を経験したダイアナ。
このことは、↓の映画「英国王のスピーチ」にも再三出て来ますが、
離婚経験者(シンプソン夫人)との許されない結婚によるエドワード8世の退位にも表れています。
離婚後は『ウェールズ公妃ダイアナ』の名で公務を続け、絶大な人気を保っていたダイアナさん。
もしか、存命のままだったら・・・
あの、妖精のような魅力に満ちた『オードリー・ヘップバーン』のような存在になったのではなかったかと
勝手に想像をしてしまいました。
そして、

『英国王のスピーチ』・・・は、1930年代のイギリスが舞台。
≪王冠を賭けた恋≫で王の身分を捨て、
恋人のシンプソン夫人を選んだウィンザー公(国王ジョージ5世の嫡男で、エドワード8世)の弟です。
そんな兄に代わって、心ならずもジョージ6世となったヨーク公=アルバートが、主人公。
更に、オーストラリア出身の平民:ライオネルも、もう一人の主人公。
アルバートは幼少時の心の傷から吃音症でした。
吃音省は、皇族のスピーチに大きな支障をもたらします。
どうなるか?、成功した治療の方法は?と、興味が先立って観ました。
身分の差を無視し、平等な立場で接するライオネルとの曲折の末に、
ジョージ6世として、王としてのスピーチで大成功を収めることが出来ました。
ジョージ6世は、国民の前でしっかり話し、導かねばならぬという責任感で障害を克服したのですが、
兄の王位を継ぐことにも躊躇うほどの謙虚さも持っている性格に好感を持ちました。
少女の頃ののエリザベス=現在の女王、やマーガレット王女も登場・・・
歴史に弱い私でもイギリス王室の過去がわかり、楽しめる素敵な映画でした。
やはり、小さくて不自由なTV画面ではなく
映画館での大きな画面でしっかり観たかった~
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タイトル通り・・・とっ散らかしての
『美味しい春』でした。

春蕗と

コウサイタイ(紅菜苔)を、頂きました。

雨上がりの、春らしいお日和は庭仕事日和~
くどく言いますが、夫は庭野菜用の畑を掘り、苗は植えますがそれっきり^^
草抜き、虫退治・剪定などは私の仕事です。
虫・・・とても苦手ですが、少しずつ慣れてきています。
家の☎にも携帯にも出られないから、何かあったかと。。。と心配しながら、これ、どうぞ!って。
嬉しい、春の蕗!
いともの庭師さんがニコニコ笑顔、私も笑顔。
ただ、もう夕方も遅い時間なので・・・
色々予定変更しながら、蕗ご飯と出汁漬けを作りました。
普段は片づけながらの台所仕事で、料理の完成時に片付けは終了しているのですが、
この日は流しに洗物山積状態の、とっ散らかし放題。


私の春のお客様・・・お雛様用の起こし物の、花粉症と、この春の蕗・・・そして、も一つあります。(内緒ね)
取りあえずバタバタしましたが、
大好きな蕗の葉の佃煮用に湯がいた葉は今夜一晩水の中で眠って貰います。
蕗ご飯のレシピ・・・続きを読むに書きます。
大袈裟に言うほどもこともない、レシピです。
お米3カップとして・・・
◇下処理をした蕗 (=板擦りした蕗を3分ほど茹でて、水で晒しながら皮を剥いた物=)・・・ 1把
◇揚げ(油抜きしたもの) ・・・ 3枚
↓の調味料で煮ます。煮汁に水を足して、昆布を入れてご飯を炊きます。炊き上がったら、蕗とお揚げを混ぜます。
〇出汁 ・・・ 70~80㏄位
〇砂糖 ・・・ 大さじ2
〇白しょうゆか白だし・・・大さじ3
〇酒 ・・・ 大さじ3
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北方謙三 : 著
角川書店 : 出版
病死した戦友の息子・野本精一から金の無心をする電話がかかってきた。私は何も聞かず借金を肩代わりしたが、精一はある男に怯えていた。その男は私もよく知るN市の酒場“ブラディ・ドール”の経営者、川中良一だった。川中は精一を殺すという。川中がそこまで本気になるには、よほどの理由がある。だが、あえて私は精一を守ることにした。戦友の息子という、ただそれだけのために―。戦禍で多くの命を救えぬ過去を持ちながら、街の実力者として君臨してきた自らの人生を嫌悪する久能義正。最愛の人や大切な者を喪失しても、生き続けるしかなかった川中良一。ついにふたりが互いの生き様を賭けてぶつかり合う。生きる者、そして死者の内面にも深く踏み込んだ孤高のハードボイルド大長編。(「BOOK」データベースより)
初めての著者:北方謙三・・・なのに、何故か周知の人です。
何故かしら?面影も声も、知っている気がしました。
この本、気障の固まり!
小道具から、考えから・生き方のすべてが気障!
私の好きな世界です。
ある意味、父親を感じました。
勿論、主人公(久能義正)のような、膨大な金と権力に恵まれた人ではありませんでした。
では何が?となると・・・何でしょう。。
底なしの深い孤独を黙って、生きた人でした。
贅沢三昧から、赤貧に落ちても黙って耐え抜いた人でした。
普通には知らなくてもいいような、雑学に長けた人でした。
自分なりの美学を持ち、それを大切に生きた人でした。
そして・・・
何より、優しい人でした。
大好きなのに、申し訳ない思いを抱き続けている私です。
そんな父に似た『括り』を登場人物と、それを描いた著者に見たような気がします。
これは、私のおとぎ話かも知れない・・・
ただ、最後は物足りなかったです。でも、何かシリーズものの流れらしい事で、納得です。
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