
碇 卯人
(イカリウヒト) : 著
朝日新聞社 : 発行
TVの人気番組≪相棒≫の主人公:杉下右京の物語。
個人的な好みで、主演の水谷豊が苦手だからでしょうね、相棒の杉下右京も鼻持ちならないと感じてしまいます。
で、番組もほとんど見ていません。
それでも、
読んでいる間中、水谷右京のしぐさや声、話し方が重なってしまいました。
帯に、「舞台はスコットランド、奄美大島。密室殺人と拳銃所持の逃走犯。推理力で追いつめる!」とあります。
スコットランドは似合っていると思いましたら、右京はイギリス生活が長く言葉や風土に馴染んでいる設定で、
あの、気障さは・・・それを知って納得かな。
スコットランドを舞台にした【霧と樽】と、奄美大島での 【ケンムンの森】の2編が入っています。
が、このスコットランド編:「霧と樽」は、は微妙でした。
元々、横文字名前に弱いからでしょうか・・・人物設定に迷走しながらも、
『シャーロック・ホームズ』(byコナン・ドイル)もどきの密室トリック解明は、素晴らしい!
タイトルからクロフツの名作『樽』を連想したのは、この際関係ありませんでした。
奄美大島での 【ケンムンの森】・・・右京っぽくないとおもながらも面白かったです。
作者の碇卯人氏・・・・初めて知った作家さんですが、
1960年福岡県生まれ。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブに所属する某ミステリ作家の別名
(刊行された当時に掲載) わぁ~~~
私にとって、そのご本人が誰か?に興味津々^^
検索で・・。知ったこと↓
(いかり・うひと)は、これまで別の名義で「相棒」のノベライズの仕事に関わってきた作家。
アナグラムで解析すると「とりかい・ひう(鳥飼否宇)」の仕事。
鳥飼氏は「奄美大島に在住。NPO法人奄美野鳥の会の現会長。」で、本書の舞台設定は作者のホームグラウンド。
第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞の受賞者らしい手堅い仕事。
情報源が解らなくなりましたが、フムフム~~
とりかい・ひう(鳥飼否宇)さん、全く知りませんがすっきりした文章と展開は好きです。
↓ 参考までに・・・

帯の文です。
休暇で訪れたスコットランド。小さいながらも伝統あるウイスキー蒸溜所で右京は、「50年物」スコッチの蔵開きに立ち会うこ とに。当日、蔵をあけるとそこには、樽の中に閉じこめられた瀕死の職人が。10年前に続く、密室殺人。
ふたつの事件の共通点に注目する右京…(第1話 霧と樽)。
麻薬密輸犯の護送を依頼され、奄美大島に出張した右京。
暴力団幹部の犯人は、ともに逮捕された中国人船員とともに逃走する。
逃げ込んだ山では、奄美に伝わるイタズラ好きの妖精「ケンムン」の目撃情報が。
海に囲まれた島から、強行突破を図る犯人。本当の狙いを見抜いた右京が追う…(第2話 ケンムンの森)。