6月のカレンダー by babaちゃま。 6月末までTOPに固定します。
立てば尺短 座ればどすん 歩く姿は寄りの杖 でクラス会

香月日輪(こうづき ひのわ) : 著
角川文庫 : 発行
Wikipediaから頂いたストーリーは、
小学6年生の龍神は、自分がやりたいことを見つけられずに日々を送っていた。そんなある日、いつものように当て所なくサイクリングをしていた龍神は、海辺の別荘地の外れにある私有地の先に奇妙な塔を見つける。
そこはかつて龍神の祖父・秀士郎が仲間達と暮らしていた場所であり、現在も幽霊となった秀士郎が使い魔・ギルバルスとともに暮らしていた。毎週のように塔に出入りするようになり、自分の世界が広がっていくことを受け入れはじめた龍神は、家族の歪さに疑問を覚え、「自分の居場所はここじゃない」と両親を説き伏せて塔で1人暮らしを始めることに。 です。
ブロ友さんお勧めの著者。
全く知らない方だったし、
しかも、タイトルが苦手な妖怪とか幽霊とかが絡んでいてコワゴワ、試しに選んだ本です。
タイトルと表紙のイラストに惹かれたから。
感想は・・・どう書くか?困っています。
が、生来の正直さで辛口になっています。
魔法の塔と、そこに住む幽霊の祖父たちに巡り合い、
いわゆる世間の常識、善悪での規範などを考え直すきっかけ、
それらから自分を見つけるという話は全くその通りだわと賛同・感動します。
が・・・それに気がつくまでの気持ちの動きなどが省略され過ぎかな。
結論を急ぐ文体からは、自然にそのようにかんがえて行きつくようなゆとりある流れが少し足りないような。。。
小説は、行間から想像と感情の発生するものが好きです。
ただ、この本の場合ですが、
伝えたいことに向かって、直截で直行するような表現(文体)は、わかりやすいとも思います。
もともとはコミックだったものを文章だけの文庫化にされたことを思えば、これでいいのかもしれません。
このシリーズは、6巻まで発行済。
第7巻を構想中に作者が病死したため、未完となったようです。
確かにブロ友さんが言われるように、内容もしっかりしていていいのですが、
例えば孫の笑太に勧めるかと考えると、微妙な感じもあります。
理由ですか?
お説教っぽい気がするのです。
1冊しか読まないでの感想、早まっているかもしれませんね。

相場 英雄 : 著
小学館 : 発行
内容紹介は、帯に凝縮されています。
◆ 復興を支える県職員が、殺害された。彼は“顔のない男”に会っていた。
大ヒット作
『震える牛』の著者が全霊を注いだ、鎮魂と慟哭のミステリー!
◆ 現在進行形の震災を描く、
事件以外はノンフィクション!超問題作だ
◆ 他の小説作品で小道具のように用いられる震災とは、リアリティが違う
◆ 震災から2年以上経ちますが復興など名ばかりです。どうか忘れないでください
--- など ---
これ、4月の初めに読みました。
ブログに書く前に、今回の
熊本地震が発生してしまいました。
そんな時にと、かなり迷ったのですがやはり書いておくことにします。
と言うのは・・・
発生以来1000回以上の余震
※が続いている熊本地震ですが、そんな中でも
忌々しき
輩の出没を知ったから。
※ 気象庁は、(多分4月末で)「余震発生確率」の発表を取りやめました。
小説としての物語は、
震災から2年後の東松島市(宮城県)の仮設住宅での殺人事件が発生。
被害者は、宮城県庁・震災復興企画部の早坂順也だが、県職員の枠を越えて宮城県だけではなく、
福島や岩手の被災地の仮設住宅住民のを廻り、復興のために力を尽くしてきた人物だった。
早坂は亡くなる直前まで、被災地の避難所の名簿を調べていたという。
事件を追うのは、大手新聞社記者:宮沢賢一郎と警視庁キャリア:田名部昭治。
著者は、この中で震災復興の一般報道からは測りきれないあまりにもむごい現実や、
震災復興の闇を書いています。
一部のNPOの裏の顔=マル暴御用達のNPOの存在=や、
罹災証明書の悪用での罹災手当や様々の保護費用の搾取。
政府の復興予算をめぐる、震災をくいものにしようと群がる、シロアリのような組織。
震災直後の悲劇が生々しく、心の深手を抱えながら立ち直ろうとしている様子等が丁寧に描かれており、
震災の記憶は風化させないことはもちろん、
まだ終息に至っていない熊本地震にだけ関心がいくだけではいけないと思っています。
応援歌「花は咲く」、美しい歌ですが美しすぎると感じられる方もあるようです。
その代わり、地味ですが「花は咲けども」という歌に共感できるという声も。
Youtubeで見つけました。