
・・・ちょっと寄り道・・・
初めての作家さんの本、2冊。
米国系銀行や証券会社で、債券ディーラーや大手金融法人を担当する外国債券セールスなどの経験から
経済番組へのご出演が多い方。
ここにも才色兼備な方が、と思う美女さん・・・
ペンネーム:真音 の由来は証券取引の用語。
買い=Main(マイン)
売り=Yours(ユアーズ)からだそうです。
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幸田真音 : 著
新潮社 : 発行
東京銀座に本店のある【サンモトヤマ】
その創業者、茂登山長市郎氏をモデルとした小説でした。ほぼ実話でしょう。
闇市から出発し、エルメス、グッチ、セリーヌ、エトロ……数々の一流品を日本に紹介した茂登山氏の成功は、
戦時中(1941年)、出征先の天津で出会い、魅了された西洋の一流品、
天才写真家で報道写真家:名取洋之助や、電通の4代目社長;吉田秀雄などとの出会いなど、
運を強運に変える直感とくじけない努力の賜物でした。
茂登山氏のモットーで口癖・・・
「運は天が授けてくれるけど、縁は自分で育てるもの」
「人生もお月様と同じ。満ちたら欠ける。欠けたらまた満ちる」
いい話があちこちに出てきます。
この本で一番印象的だったのは
、昭和16年の中国*天津の様子でした。
私は、そのころ天津で生まれ3歳まで育ったのです。
その天津租界がとてもモダンでヨーロッパの一流品に囲まれた贅沢な街だったとは!
埃っぽい街で生まれ、育ったとばかり思っていましたが、ちょっと嬉しくなりました。
そして、銀座。
実家の大昔・・・銀座4丁目に大きなお店と工場を持っていました。
今の私には全く関わりのないことながら、銀座と聞くと懐かしさを覚えます。
それにしても、経済学者
(でいいかしら?)らしく、戦後の経済復興も詳しく書かれていて、日本の戦後史とも読める良い本でした。


幸田 真音 : 著
集英社 : 発行
某女性誌に5年間にわたって書き綴られた物の単行本化。
その執筆中の出会いで、↑の【舶来屋】が誕生したらしい。
有名ファションブランドのバイヤーが、
セレクトショップのバイヤーになり、
ついには、自分ブランドの立ち上げとプロデューサーに成功するサクセスストーリー。
派手やかなファッションの世界の裏側にも、女の嫉妬と足の引っ張り合いがありますね。
それにしても、何故か権力と財力ある人物たちとの出会いがありすぎるかな。
普通あり得ない幸運が舞い降りる不思議さは、羨ましくもあります。
タイトルの【ランウェイ】は、ファションショーでモデルが行き来するステージのことだそうです。
そういえば、飛行機の滑走路もランウエイですね。