こすずめ日記2
食事の記録を書くことからはじめました。 パソコンで書く・描く・教わる日々の覚書・・・
手のひらの音符 / あきない世傳金と銀5 / 悪玉伝
 手のひらの音符l  藤岡陽子/著 新潮社

穏かに、ぬくもりにつつまれる良い本でした。

服飾デザイナー瀬尾水樹、45歳で独身。
彼女が真面目に作る洋服と、大量生産の安い衣類の採算の差から
勤務先の会社は服飾部門の撤廃をきめる。

そんな時期に、高校時代の同級生からの電話で大切な恩師の闘病を知り、
遠く大切な過去を思うことに繋がった。

貧しさから疎外された幼い時代があった、水樹。
似たような環境で、辛さ抱えながらも水樹を支えてくれた幼馴染の信也。
彼一家は、ある日突然行方を消していた。

♪ ドはドリョクのド、レはレンシュウのレ、ミはミズキのミ・・・♪
こんな歌を歌っていた信也とその兄・弟。
手のひらの音符、その意味が解るのは終わりに近い部分ですが、
水樹:ミズキの・・・ミ、その音符を大切にした信也など、など。。。
じわっと沁みる小説でした。





5商い正傳金と銀高田郁/著 角川春樹事務所

”みおつくし料理帖”に続く、”あきない世傳金と銀”シリーズ。
1~4巻まではかなり前に読んでいて、5巻を待ってようやく読みました。


学者の子として生まれた幼いは、父・兄との死別ののち、享保の大飢饉に見舞われた。
そのため、9歳で大坂の呉服商「五鈴屋」に奉公に出される。

「五鈴屋」は初代徳兵衛が古着屋から興し、
二代目徳兵衛と妻の富久が呉服商として店を構えた。
その二代目に次いで、三代目徳兵衛が幼子3人残して早世。
富久は、三代目の遺した3人の孫を育てながら店を切り盛りする。

目配り・気配り・心配り…に長ける賢く優しい富久ですが、三人の孫たちには苦労します。

 遊郭通いに暮れ妻女に見捨てられた長男:徳兵衛
 利に聡く、商いの才能はあるが情に薄い惣次、
   読書家で商いには興味がない智蔵


九歳で奉公に上がったの”大器”を、大番頭が見出し、
… 時は流れ … 美しく成長した … 
四代目徳兵衛の妻(後妻)となり、
徳兵衛の没後は、強く望まれて、次男・惣次と再婚。
やがて、失踪した惣次のとの離縁後、三男・智蔵の妻になる。

商い正傳金と銀1~4

と、ここらあたりまでが1~4巻までの端折ったあらすじです。
実は、”みおつくし料理帖”とあまりにも様子の違う著者の印象に、戸惑っていました。
それも、2巻に入ってからは払拭されましたが。。。

この著者、なんて見事な物語を書かれるのでしょう。
一難去ってまた一難、
よくもよくもと感じ入りながら、つい惹きこまれて読みふけってしまいます。

主人公:の、傍目を気に掛けながらも兄弟3人との結婚は、
当時、店の主人は男であることが定めだったからです。
実際に商売に携わるのがでも、主は男でなければ許されない社会だったのです。


それが、この5巻の終わりには、女性の主も許されることになりました。
次が楽しみです。




悪玉伝   朝井まかて:著  KADOKAWA:発行


江戸時代最大の贈収賄事件の行く末は? 歴史エンタメの最高峰。
大坂の炭問屋・木津屋の主の吉兵衛は、稼業は番頭らに任せ、自らは放蕩の限りを尽くしてきた。そこへ実の兄・久佐衛門の訃報が伝えられる。実家である薪問屋・辰巳屋へ赴き、兄の葬儀の手筈を整える吉兵衛だったが、辰巳屋の大番頭・与兵衛や甥の乙之助に手を引くように迫られると、事態は辰巳屋の相続争いに発展する。上方で起こった相続争いの噂はやがて江戸に届き、将軍・徳川吉宗や寺社奉行・大岡越前守忠相の耳に入る一大事に。将軍までも巻き込んだ江戸時代最大の疑獄事件の結末は――。(KADOKAWAの内容紹介)

面白かったです。
朝井まかてさん、やっぱり好きだわ ♡

後で知ったのですが、これは実際の御家騒動が下敷きになっているらしい。
「辰巳屋騒動」という幕府を震撼させた疑獄事件は、
大坂のお家騒動が幕府を揺るがす大事件だったらしい。
有名な”大岡越前”も出てきます。

「辰巳屋騒動」松井今朝子さんの本があるらしい。図書館にお願いしてみます。


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