こすずめ日記2
食事の記録を書くことからはじめました。 パソコンで書く・描く・教わる日々の覚書・・・
蒲公英草子 常野物語
蒲公英草子
恩田 陸 : 著
集英社 : 発行(2005年)

二十世紀はじめの、東北の小さな村が舞台。
老いて今は東京に暮らす峰子が、少女時代に書いた日記『蒲公英草子』を読み返しながら、
幸せだった時代を懐かしみながら、柔らかな口調で綴られている物語。
『蒲公英草紙』・・・窓から見える丘に群れ咲くタンポポに寄せて、峰子が日記に付けた名前が、本の題名になっています。
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   この本・・・題名と装丁に惹かれ、作者が女性であることも知らないで読みました。
   全く初めての出会いでしたが、裏切られませんでした。
   とにかく、とってもいい本でした。大好き!

   大地主、槙村家の病弱な聡子お嬢様の話し相手だった峰子は、
   槙村家のお屋敷の敷地内に住む、かかりつけ医の娘。
   
   屋敷に出入りする大勢の個性的な人々の様子が、活き活きと魅力的に描かれますが、
   ある日、やってきて滞在する「春田一家」の様子にも引き込まれ、どんどん読み進みます。
   
   だんだんわかるのですが、春田一家は【常野=とこの】と呼ばれる、不思議な能力を持つ一族の人で、
   常に野に在り、群れず、権力を持たず、静かに秩序を保って生きていく人々。
   他人の記憶や感情をそのまま受け入れる力、未来を予知する力…など、不思議な能力を持つという常野一族。

   槙村家には≪常野の一族が訪れた際には、かならず面倒をみる約束≫があると、
   当主は、春田一家を大切にもてなす・・・その理由は?と謎めいて、先が読みたくなります。

   不思議な感覚ですが、こんなフィクション物語が、懐かしく切ない傑作ファンタジーでした。

   恩田さんって、本当に美しい言葉の使い手。
   又、この方の本を読んでみたくなっています。




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