こすずめ日記2
食事の記録を書くことからはじめました。 パソコンで書く・描く・教わる日々の覚書・・・
赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説2
桜庭 一樹 : 著
創元推理文庫 : 発行

“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。---千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。高度経済成長、バブル景気を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の姿を、比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。          (文庫カバーの裏表紙から)


            
   私も生きてきた時代=20世紀後半=のことなのに、何か遠い時代のような物語ですが、 
   不思議な魅力をもった、面白い小説でした。

   鳥取県の山間の旧家に嫁ぎ、生まれ暮らした、祖母・母・娘の女3代の人生が
   1章・・・「山の民」に置き去りにされた超能力を持つ祖母・万葉(1943年生れ)の、不思議な生い立ち。
   2章・・・元暴走族の漫画家の母・毛毬(1966年生れ)の映画かドラマのような青春。
   3章・・・私・瞳子(1989年生れ)のけだるくニートな日々、の3章からなる全体小説


   冒頭部分、万葉の紹介で≪山の民=山窩(サンカ)=山間の非定住者≫の一族から置き去りにされた辺りは、
   恩田陸さんの小説と重なって、しばらくは読みにくかったのですが、次第に面白くなっていきました。

   それにしても、この著者はなかなか愉快な人物のようです。
   文庫版あとがきが、非常に面白い。少し引用します。

   某日、担当編集者に
   「個人があり、家族があり、国の歴史があり、恋愛があり、労働があり・・すべてが詰まった大きな小説(全体小説)を是非」
   と言われ、
   「全体小説かぁ~」と天井を仰ぎ、お調子者の(本人の言葉)作者がその気になった。
   女三代を巡る長い時間に、一つのが存在し続けて、最後の最後にようやく解ける、という謎解き要素も入れ、
   一代目で空飛ぶ不思議な男を出し、三代目が彼の謎を解くことにしよう~。

   と、その場で、構想が出来上がっていったらしい。
   見事な作品だと思いました。


   ところで、この中で頻出する名詞に興味津々でした。

    「山の民」の象徴のような深紅の鉄砲薔薇。
   自死した人をこっそり葬うという「山の民」の墓地に咲くらしい鉄砲薔薇。
    「山の民」出身の万葉の臨終には、銀髪に散る鉄砲薔薇の花びら。
   調べてみたのですが、架空の花のようでした。

    ぷくぷく茶というものも良く飲んでいます。山陰地方に伝わるおやつ。
   甘く炊いた五色豆を茶碗に入れ、お茶を注いでよく混ぜて、ぷくぷくと泡立てるもの、と本文に出てきます。
   これも架空?と調べました。
   一応似たものがあるようで・・・作り方サイトはこちらです。
 
   
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この記事のコメント
最近まとめ買いするので・・しかもまだ有名でない作家さんの中で選んで買ってるので
当たりはずれがあるかもと思いってるけど・・今のところ
どれもいまどきらしい思考回路が飛びぬくているのが多い
最近のアニメにも感じるけど・・以前の作家の創造の範囲を
大きく飛び越えているね
だから読んでいて・・底が浅いかなって思うと
そうではなく下調もしっかりされていて・・
実際にあったかの錯覚に陥る~~
今月はすでに15冊も読んで・・ブログ上げる暇がないです
部屋中本でいっぱいになるけど・・一度読んで終わりではないので・・
何度も読み直すから・・レンタルできないつらさ・・本の部屋がもう一つほしい(爆)
  1. 2016/01/29(Fri) 09:55:46
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  3. ぱふぱふ #
  4. [ 編集]
💕ぱふぱふさん💕
先日も、新しい作家さんの本を読んでいらっしゃると仰ってましたね。確かに、これまでの有名で売れっ子になってしまった方のもとより新鮮なものを感じます。
それと、気合も入っていていいのもも多いですね。

私も、次の本が読みたくてブログに書きかけのままのものがたくさんあります。読み返さないと書けないし・・・ついそのままに。

本は繰り返し読まれるのですね。私は、読んでない本がどんどんたまって、読み返す間がありません。
たまりすぎると、大学などに寄付しています。
  1. 2016/01/29(Fri) 20:29:30
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  3. こすずめ #
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桜庭一樹さん、名前は知っているのですが。

この頃小説はすっかりご無沙汰で。
読書家のこすずめさんにいろいろ教えていただいてます。
ありがとうございます🎶
  1. 2016/01/30(Sat) 21:57:39
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  3. あまがい繁子 #
  4. [ 編集]
💕あまがい繁子さん💕
私もこの鳩のものは初めて読みました。
まさに小説、と思いました。
確かにお若さもありますが凄い方でしょう。
  1. 2016/01/31(Sun) 16:03:26
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  3. こすずめ #
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